北海道書店ナビ 第101回 紀伊國屋書店小樽店
書店所在地はこちらをご覧下さい。
心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?
JR小樽駅から歩いてすぐ、駅前第一ビル2階にある紀伊國屋書店小樽店。レンタルとの複合店でもなく古本屋でもない、小樽の書店の中ではダントツの150坪。歴史と観光のまちにふさわしい、なんだか懐かしい空気が流れている。【2012.11.26】
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=KrI4gyxkZ04]
紀伊國屋書店小樽店はフロア中央を貫く廊下に面して向かいあう2ブロック展開。レジは1つだがコミックコーナーを独立させることで、もう片方の店内で客の動線が一カ所に集中しないように配慮した。
通常は店頭やレジ近くに置かれる雑誌も、廊下側の壁一直線に並べたユニークなレイアウト。「私の前任者がこの壁を有効に使おうと知恵を絞った配置です。もう築何十年も経っているビルなので建物の構造にあわせて展開を考えています」。
そう解説してくれた小川智恵店長は小樽出身。学生時代からこの紀伊國屋書店に通い続け、入社後は小樽店、札幌店本店に勤務。3年前に小樽店の店長として戻ってきた。
「私が学生だった頃はまだ小樽市内にいくつも書店があったのですが、今は随分少なくなりました。なので、お気に入りの本を見つけて“これでしばらく楽しめるわ”と笑顔で買って行かれるお客様の気持ちが手に取るようにわかります。これからもそんな本との出会いをお手伝いさせていただきたいです」
歴史のまち小樽のもうひとつの顔は、観光のまち。ガイドブックや特集を組まれた情報誌はレジ前に置き、小樽の魅力を積極的にPR。「地元にある小樽商科大学の関連本のほかにも小樽出身の蜂谷涼さんや、朝倉かすみさんなど道内作家のコーナーも強化して、小樽店らしいラインナップをご紹介しています」
Store picture
廊下側の壁一直線に並べたユニークな雑誌コーナーのレイアウト。
小樽商科大学の関連本や道内作家の作品を応援
廊下をはさんで別に設けたコミックコーナー
Basic information
【 住 所 】小樽市稲穂2丁目22−8 駅前第1ビル2f
【 電 話 番 号】0134-33-1381
【 営 業 時 間】10:00〜19:30
【 定 休 日 】年中無休(年末年始を除く)
小川店長がセレクト!3冊のおすすめ本
1)恩田陸著「六番目の小夜子」(新潮社)
大好きな作家さんなのでどれを推薦するか迷いましたが、印象深いデビュー作にしました。とある高校にやってきた美しい転校生、高校に受け継がれている奇妙なゲーム…謎に継ぐ謎、で小説を読む愉しみをたっぷりと満喫できます。
2)社団法人全国有料老人ホーム協会著「シルバー川柳」(ポプラ社)
社団法人全国有料老人ホーム協会が主催し、毎年1万を超える応募作の中から選ばれた傑作選。「恋かなと思っていたら不整脈」…シルバー世代の悩みごとをすべて川柳で笑い飛ばす“シルバーパワー”が詰まった一冊です。誰もが進む道ですから、こんな余裕をもって老いを迎えたいものですね。
魅力的な装丁本)クレア・キップス著「ある小さなスズメの記録」(文藝春秋)
第二次世界大戦中、老婦人に拾われた一羽の小スズメが戦火に怯える人々の希望になっていく物語。イギリスの老婦人とスズメの心の交流が丁寧に描かれています。絵本「よるくま」などで知られる酒井駒子さんの装画がとても愛らしく、名作「西の魔女が死んだ」の作者、梨木香歩さんが完訳しています。
紀伊国屋書店小樽店のフェア情報
2013年用 カレンダー・日記・手帳フェア 開催中~2013年1月中旬
毎年人気のカレンダー・日記・手帳を各種取り揃えております。お気に入りを見つけるには早めのご来店をおすすめいたします。
週間売筋ランキング 対象期間平成24年1月18日?1月24日
文庫
第1位:「春の珍事 鎌倉河岸捕物控 21の巻」 佐伯泰英 著 (角川春樹事務所)
第2位:「神苦楽島 上下」 内田康夫 著 (文藝春秋)
第3位:「のぼうの城 上下」 和田竜 著 (小学館)
文芸書
第1位:「拉致と決断」 蓮池薫 著 (新潮社)
第2位:「すーちゃんの恋 益田ミリ 著 (幻冬舎)
第3位:「海賊とよばれた男 上下」 百田尚樹 著 (講談社)