北海道書店ナビ

北海道書店ナビ  第70回 アイブック イトーヨーカドー福住店

書店所在地はこちらをご覧下さい。

心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?


地下鉄東豊線の始発駅「福住」直結のイトーヨーカドー3階にあるアイブック。店は通路を挟んで二分され、レジ近くの雑誌スペースとその他のジャンル別に構成されている。一見何の変哲もないインショップだが他店と大きく違うところは…。【2012.3.26】

[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=eJNWkm6TOps]

書店員の長谷山真吾さんが教えてくれた。他店にはなくてイトーヨーカドー福住店のアイブックだけにあるもの。それは「札幌ドームによる影響です。札幌ドームでイベントがある日は来店率も爆発的に上がります」

確かに地下鉄福住駅は札幌ドームまで徒歩10分の最寄り駅。日ハムやコンサドーレの試合観戦や大物アーティストのライブ当日は何万人もの人だかりが駅周辺を包み込み、しかも待ち合わせや時間調節に使える書店ともなれば店頭の様子が容易に想像できるというものだ。

「なかでもすごいのはやっぱり『嵐』のライブです。イトーヨーカドーのトイレに並ぶ女性のお客様の列がフロア一帯に延々と続くほど。店としてもこの好機を逃さないよう、写真集やメンバーの記事が載っている雑誌のバックナンバーを揃えた外売りも展開します」

もちろん平日になれば、地下鉄利用者や近隣の常連客がゆっくりと本選びを楽しむ静かな時間が戻ってくる。店は3階にあり、書籍のネット注文が増えるなか、「わざわざ足を運んでくださるお客様に心から感謝しています」と長谷山さんはいう。

手描きとPCを使った長谷山さん作のポップがやさしく呼びかける。



その気持ちが接客態度にも表れているのだろう。ご年配の女性客から刺繍入りのポケットティッシュケースを贈られたときは「うれしくてじんときました」と振り返る。

書店経験がある長谷山さんだが、売れ筋の文庫と新書、一般、ビジネスの担当になったのはこの店が初めての大役だ。幅広い分野を受け持つことで書店員として大きく成長のときを迎えている。
「商品によっては入荷冊数の少ないものもあるので、気になる本は確実に手に入るご予約をお勧めしています」
リアル書店の必要性をどう伝えていくか、試行錯誤を繰り返す。
Store picture



札幌ドームが近いこともあり日ハム関連が充実。「コンサの活躍も期待しています!」



4月を前にスタッフ総出で作った花飾りで新入生をお祝い中!


Basic information
【  名    称  】i・BOOKイトーヨーカドー福住店
【  住    所  】札幌市豊平区福住2条1丁目2−5 3階
【 電 話 番 号】011-853-6657 ‎
【 営 業 時 間】朝 10:00〜夜 22:00
【 定  休 日  】年中無休

長谷山さんがセレクト!3冊のおすすめ本

1)千石涼太郎著「口癖の心理学 言葉の裏を読み、本音を見抜くコツ」(柏艪舎)
北海道本から一冊ご紹介します。前作「なまら北海道」も話題となった著者・千石涼太郎さんの最新刊。日頃、自分が口にしたり聞いたりする口癖から話者の気持ちを探るおもしろ心理学本です。「そういえばあのひとも同じこと言ってる」などと身の回りの人を思い浮かべてニヤリとすること請け合いです!
2)さくら剛著「インドなんて二度と行くか!ボケ!!―…でもまた行きたいかも」(アルファポリス)
読み手を選ぶ過激なタイトルですが、「お笑い芸人の夢破れ、ニートに転職した作者」が書く抱腹絶倒の旅行記です。作者が絶叫したいところは書体がどーんと大きくなったりして、ブログを読むような感じでどんどんページをめくっていけます。「二度と行くか」シリーズは中国、アフリカ編も出ていて、ものおじしないさくらさんの行動力にも感動します。
[装丁本]ジョナサン・サフラン・フォア著「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」(NHK出版)
トム・ハンクス主演で映画化された「9・11文学の金字塔」。その邦訳です。大人サイズの手のひらがメインビジュアルという表紙は、面で出しても平積みにしても存在感たっぷり。「なんだろう?」と思って手に取られる方も多いようです。邦訳は赤い地にアイボリー色の手のひらですが、原作の表紙は色使いが逆。さらに強い印象を与えます。

週間売筋ランキング 対象期間平成24年3月4日〜3月11日

文庫
第1位:「」 湊かなえ 著(双葉社)
第2位:「北緯四三度からの死の予告」 西村京太郎 著(徳間文庫)
第3位:「七つの証言」 堂場瞬一 著(中公文庫)
文芸書
第1位:「共喰い」 田中慎弥 著(集英社)
第2位:「杉下右京の冒険」 碇 卯人 著(朝日新聞社)
第3位:「震える牛」 相場英雄 著(小学館)
ビジネス書
第1位:「心を整える」 長谷部誠 著(幻冬舎)
第2位:「のび太という生き方」 横山泰行 (アスコム)
第3位:「年収を2倍にしたければその話方を変えなさい」 野村絵理奈 著(ポプラ社)
趣味生活書
第1位:「樫木裕美カービィダンスで楽やせ」 樫木裕美 著 (学研)
第2位:「寝るだけ!骨盤枕ダイエット」福辻鋭記 著 (学研)
第3位:「塩麹と甘酒のおいしいレシピ」 タカコナカムラ 著 (農文協)
児童書
第1位:「頭のいい子を育てるおはなし366」 (主婦の友)
第2位:「こびと大百科」 なばたとしたか 著 (長崎出版)
第3位:「すすめ!ちていのあべこべランド」  ぐるーぷアンモナイツ 著(岩崎書店)

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