札幌市手稲区にある「ちいさなえほんや ひだまり」の青田正徳さんが送る緊急企画『今、平和を考える!!絵本展』が4月末まで開催中。
「戦争は、人間の生活するなかでのささやかなしあわせを粉々に砕きます。子どもたちが笑顔を取り戻せますよう祈りを込めて、『平和』を考える厳選50冊の絵本コーナーをつくりました」(Facebookより)
「ちいさなえほんや ひだまり」のFacebookより
Vol.161 ちいさなえほんや ひだまり 青田 正徳さん[本日のフルコース] 絵本一筋25周年!ひだまりの青田さんの心を揺さぶり続ける 「珠玉の絵本」フルコース
2021年2月に「〈第七芸術〉映画を教わったぼくの師匠本フルコース」を作ってくれた坪川拓史監督。
昨年のこの時期は、室蘭を舞台にしたオムニバス映画『モルエラニの霧の中』(2021年)の公開が話題を呼んだ。
その坪川監督の全作品を特集する上映企画「孤高の映画作家 坪川拓史監督作全作品」が2022年4月22日から札幌市中央区のサツゲキ(狸小路5丁目)で開催される。
「孤高の映画作家・坪川拓史」全作品特集上映|TOPICS|サツゲキ|DINOS CINEMAS
海外の映画祭での上映・受賞歴があれども日本公開が叶わなかった過去作品を含め、坪川監督の長編映画4本がまとめて公開されるのは、今回が初めてのこと。
脚本や編集、さらに劇中音楽も自身で手がける坪川ワールドを満喫できる。
長編第一作目の『美式天然』(2005年)は、坪川監督がかつて研究生だった「オンシアター自由劇場」の看板女優、吉田日出子が主演。
二作目『アリア』(2007)年には塩野谷正幸、人気モデルの高橋マリ子、人形作家の四谷シモンが出演。
東日本大震災による中断を経て5年越しで完成した『ハーメルン』(2013年)は、今や日本を代表する顔となった西島秀俊と倍賞千恵子が主演を務める。
監督が「小さい頃からの大ファン」という故・小松政夫も全作品に参加している。
ご本人からコメントをいただいた。
坪川:僕の全作品一挙上映が決まった。昨年、『モルエラニの霧の中』でお世話になったディノスシネマズさんとサツゲキさんの有難い計らいで。自分が生きているうちに実現されるとは思っていなかったので、本当に嬉しい。
長編4本・短編2本。1作目『美式天然』は完成から17年、2作目『アリア』は15年目にしての国内劇場初公開。完成から時間が経ってしまったので何人ものキャスト、スタッフにはもう会えない。幾つものロケ場所も、今はもう無い。
でも、映画は不思議だ。スクリーンに映写されたら、また会えるから。あの日のままの姿で。皆様も、どうぞ会いにきてください。
5月にはアコーディオン奏者でもある坪川監督が参加する「くものすカルテット」の演奏と活弁士・片岡正二郎氏による活弁付きで短編映画を見る特別上映の回もある。詳細は劇場ホームページで確認を。
今回、坪川監督には今読んでいるおすすめ本も教えていただいた。
「購入したまま読んでいなかった一冊。読むなら今だろう!と手にとった。理由は、言わずもがな。昔の人は言った。
『戦争は爺さんが決めて、おっさんが命令して、若者が死ぬ』
若者だけではない。ただただ普通に、幸せに暮らしていた老若男女が犠牲になる。思い出の場所が、大切なものが破壊される。
本当に悪い奴は、空調のきいた部屋でのうのうとしている。
コロナ禍で様々なことが分断されているのに、更に分断させて何がしたいのか。
ウクライナに一日も早く平穏な日々が戻ることを願うのはもちろん、この侵攻に反対するロシアの人々にも心からエールを送ります。
意味の無い、行きすぎたロシアバッシングが広がらないことを願いつつ」
北海道書店ナビの「本のフルコース 」は、選者にワンテーマで5冊のおすすめ本を紹介してもらう選書企画。
料理のフルコースになぞらえて〈前菜〉に始まり、〈スープ〉〈魚料理〉〈肉料理〉〈デザート〉に該当する本を選ぶ「見立て」の面白さが特徴だ。
コロナ禍以降、対面取材のペースが落ちる一方で新たにオンライン取材も導入した結果、2022年2月時点でフルコースを作ってくれた人は200人近く。
書店員や編集者などの出版・書店業界に限らず、特化した専門分野を持つさまざまな立場の方にご登場いただいた。
2022年3月末には、WEBの連載を担当するライター佐藤優子が編集・執筆したリトルプレス『本のフルコース』が完成。
本書のために新たに取材した札幌弘栄堂書店パセオ西店の石川幸店長と、人形作家・高山美香さんのフルコース、そして佐藤が選ぶおすすめバックナンバーが掲載されている。
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