第6回 くすみ書房
書店所在地はこちらをご覧ください
心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?
【頼りになります!書店スタッフインタビュー】 [2010.12.6]
「本には全ての答えがある」久住 邦晴店長
——「なぜだ!?売れない文庫フェア」や「中学生はこれを読め!」などのユニーク企画を発信する「本屋のオヤジ」久住店長のオススメ本は何ですか?
『引き出しの中の家』を持つ久住邦晴店長
久住:朽木祥著『引き出しの中の家』(ポプラ社)です。妻に勧められて読み始めたところ、最後の1ページまであっという間。小学生高学年から大人まで一家で楽しめる上質のファンタジーだとわかりました。ファンサービスを心得ている構成もすばらしい。優しくも懐かしい感動の一冊です。
——「中学生はこれを読め!」フェアは2010年に高校生版が実現、2011年には小学生版へと拡大されるそうですね。
名物企画「中学生はこれを読め!」
久住:現在、札幌市内の小学校で行われている「朝の読書」の一助になればと思っています。選定はこれからですが、お母さんがたが「我が子に読ませるとしたら」という目線で選ぶ本を中心にしたいと思っています。どういうラインナップになるのか私も楽しみです。
——くすみ書房さんといえば、琴似にあるブックカフェ「ソクラステスのカフェ」でのイベントも要チェックです。
埋もれた名著に光を当てる
久住:これまで道内の作家の方や北海道大学の先生をお招きした講演会もやってきました。書評家の豊崎さんの時には『田村はまだか』の朝倉かすみさんも会場にみえて、急きょ講演から対談に変更したことも。朝倉さんは乱入型なんです(笑)。他に美術館カフェや落語会なんかもやってます。
——久住店長が考える本の魅力とは何でしょう。
個性的なクリスマス絵本も並ぶ
久住 「本には全ての答えがある」ということ。自分にとって必要な一冊の中に読み手が探している答えが必ずあります。その一冊との出会いをお手伝いするのが我々まちの本屋の役目です。
フェア情報
「ソクラテスのカフェで美術への誘い」 2010年12月9日(木)13時から
北海道近代美術館のボランティアの方々がルノワールと歌川国芳を映像で楽しくご紹介します。古本と珈琲のBook Cafe「ソクラテスのカフェ」にて
(札幌市西区琴似2条7丁目メシアニカビル地下1階)
「クリスマスイヴ語りと音楽のコンサート」2010年12月24日(金)15時から
たなかたかこさんの童話と民話の読み語りを、楽器の演奏と共にお楽しみください。くすみ書房大谷地店にて。
■「朗読会」(毎週金曜日15時から)
■「絵本の読み聞かせ会」(毎月第2・第4土曜日13時から)
くすみ書房が太鼓判!今月のオススメ本
沼田まほかる著『猫鳴り』双葉社
「猫鳴り」沼田まほかる著(双葉社)
老人と猫の物語。特に何事もなくお互いに支え合って生きていく、というよりも、猫に支えてもらっているんだろうなぁ。優しくも、もの悲しい傑作です。