[2019.12.2]
2017年2月に「本のフルコース」でご登場いただきました、札幌市南区にあるブックカフェ「ニシクルカフェ」オーナーの大久保亜紀さん。
ご結婚されて名字が「植田」になり、お店も移転リニューアルという大きな変化があったようです。
移転先は、同じ南区にある旧石山郵便局の「ぽすとかん」。1940年に札幌軟石を使って作られた建物で、かつて南区が軟石の一大産地だった歴史を物語る”時代の生き証人”のような存在です。
建物を見上げると郵便局マークを発見!札幌軟石は2018年11月「北海道遺産」に認定された。
建物の所収者は、初代郵便局長のお孫さんである岩本憲和さん。長らく眠っていた建物を「地域の活性化につながれば」と、植田さんたち仲間とともに「ぽすとかん再生委員会」を結成し、2018年に改修資金を募るクラウドファンディングをスタートしたところ、見事成立!
支援者173人、目標金額300万円を73万1000円上回る結果を見ても、この建物がどれだけ地元から愛されているかがわかります。
そうして2019年4月27日、改修を終えた「ぽすとかん」は無事オープン!ニシクルカフェも新たなスタートをきったのでした。
看板の絵は札幌のシミ―書房さんが描いてくれた。ニシクルはアイヌ語で「雲」の意味。
植田亜紀さん。ぽすとかん所有者の岩本さんがニシクルカフェの自家製天然酵母パンのファンだったことから、植田さんに「カフェ、入りませんか?」と声がかけられたのだそう。
建物入って1階右側がニシクルカフェのカウンタ―。わずか3席なので早い者勝ち?ご安心を。カフェスペースは2階にもある。
2階の向かって左半分がカフェ。右半分は南区の観光案内スペースになっている。
前の店から引き続き、お気に入りの画集や本を持ってきた。地元の絵本サークルが自分の好きな本を紹介しあう場にも使われている。
1階の左側は、札幌軟石の雑貨を作っている小原恵さんが経営するショップ「軟石や」がオープン。地元のジャムやシミー書房グッズも販売しています。
ぽすとかんオリジナル手ぬぐいも販売中!
有志で貼ったぽすとかん壁面軟石。手伝ってくれた人たちの名前が刻まれている。
初代郵便局長の奥様が嫁入り道具で持ってきたミシンが展示されている。
「ぽすとかんに移ってきたことで新しいお客様と知り合うことができますし、ひとりでは出来なかったこともいろいろ試していけそうです」と今後の期待を語る植田さん。
石山緑地でのイベント前後の休憩や、あるいはこれから定山渓温泉に行くときの立ち寄りスポットとしておおいに活用できる空間になりそうです。
〒005-0842
北海道札幌市南区石山2-3-1-26 ぽすとかん? [P有り]
営業時間 11:00-18:00
月曜・第2第4火曜定休(2020年から火・水曜定休)
090-6264-3832
〈公共交通機関〉
1.地下鉄南北線「真駒内駅」下車
2.じょうてつバス12に乗り換え「石山中央」下車
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