第209回 TSUTAYA上江別店
心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?
TSUTAYA上江別店は、滝川本社の株式会社北星がフランチャイズ事業として展開する、江別市内唯一のTSUTAYA。最寄り駅はJR江別駅のひとつ札幌寄りにある高砂駅。道道46号線江別恵庭線沿いに見えてくる黄色のロゴが目印だ。[2015.2.16]
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=HiXDOVVrN1o]
アミューズメント系複合店で働く場合、異動により勤務地だけでなく担当ジャンルが変わるのは当たり前のこと。レンタルから書籍へ、あるいはゲームからレンタルへ。さらにマネージャーや店長職に昇格すると、店全体を見る立場になり、自分が経験していないジャンルは必然的に現場のスタッフに頼るところが大きくなってくる。
株式会社北星のFC事業部に所属する武田寛宣さんもこのケースに該当する一人で、TSUTAYA滝川店、厚別ひばりが丘店を経て、22歳のときに上江別店に異動。レンタルを14年間担当したキャリアをもとに1年前、店長に就任した。「書籍は詳しいスタッフがいる現場につい任せがち」となるのも頷けるが、「これから自分も勉強して売り場をしっかり把握していきたいです」と語ってくれた。
新刊コミックが売上をけん引するTSUTAYA上江別店
上江別店の顧客は30〜50代が多く、江別を中心に岩見沢、北広島、当別などの近隣からも訪れる。売り場面積はDVD・ブルーレイのレンタルが一番広いが、ジャンルごとの売上は書籍がトップ。「なんといっても人気はコミック。新刊やメディア化原作本への反応がとても速く、売れ筋を切らさずに置くことが重要です」。
確かに棚のレイアウトも入口の目の前に一目でわかる新刊コミックコーナーがあり、「本日入荷」など新刊を際立たせるポップやミニコーナーがあちこちに配置されていた。あの「アナ雪」ブームのときは、レンタル用DVDを100本用意しても常にフル稼動の状態が続いたというから、書籍・レンタルのジャンルを問わず〈話題作〉に対する地元客の関心の高さは相当なもの。市内唯一のTSUTAYAに注がれる期待のまなざしに応える店づくりがこれからも続いていく。
随所で新刊ポップを設置。新刊推しのミニコーナーもあちこちに。
Basic information
住所 |
〒067-0064
北海道江別市上江別427-41 |
電話番号 |
011-381-2222 |
営業時間 |
10:00~25:00(レンタル)
10:00~24:00(CD・GAME・BOOK) |
定休日 |
年中無休 |
書籍担当スタッフがセレクト! 3冊のおすすめ本
1)加納朋子著『てるてるあした』(幻冬舎)
わがままな中学生、照代。この主人公の女の子が最初は嫌いでした。が、親の都合で知らない田舎まち〈佐々良〉に住むようになり、おせっかいなおばあちゃんや周りの人たちと接していくうちに変わっていく女の子が、最後は大好きになりました。とってもほのぼのできるミステリーです。同じまちが舞台のシリーズ本もあわせてお楽しみください。
2)九井諒子著『ダンジョン飯』(KADOKAWA/エンターブレイン)
わがままな中学生、照代。この主人公の女の子が最初は嫌いでした。が、親の都合で知らない田舎まち〈佐々良〉に住むようになり、おせっかいなおばあちゃんや周りの人たちと接していくうちに変わっていく女の子が、最後は大好きになりました。とってもほのぼのできるミステリーです。同じまちが舞台のシリーズ本もあわせてお楽しみください。
リチャード プレストン著『ホット・ゾーン――「エボラ出血熱」制圧に命を懸けた人々』(飛鳥新社)
昔、文芸書の上・下巻を買ったときの表紙は〈主人公〉であるウイルスの写真。当時はその表紙にワクワクしましたが、去年20年ぶりに新装版が発売され、生まれ変わった真っ赤なカバーデザインの格好よさにまたビックリ! いまだに上・下巻は大切に持っていますが、新装版を買おうかと真剣に悩みました。