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第366回 札幌ポエムファクトリー 第二弾詩集発売

出版記念パーティーは2月11日、札幌市中央区の「俊カフェ」で開催された。

[出版情報]詩作サークル「札幌ポエムファクトリー」
前作の好評を受けて2作目詩集を出版!

[2018.3.5]






1作目が呼び寄せたフレッシュな詩人たちも続々と

札幌の詩作サークル「札幌ポエムファクトリー」が2018年2月、詩集『振り向けば詩があった』を出版した。
同サークルは、東京から詩人のマツザキヨシユキさんを”技術指導員”に迎え、隔月でポエトリースクールを開催。2016年12月に初の詩集『愛のカタチは詩のカタチ』を発表し、その好評を受けて今回の第二弾が制作された。

●2016年12月の第一弾『愛のカタチは詩のカタチ』出版記念パーティーの様子はこちら

[出版記念パーティー]12人の「愛」を詩というカタチに

札幌ポエムファクトリー出版記念パーティー


振り向けば詩があった

札幌ポエムファクトリー  ポエムピース


1200円 主要書店で好評発売中!



2月11日の出版記念パーティーは、同サークルの講座会場でもある札幌市中央区の俊カフェで開かれた。

同店オーナーでありフリーの編集者でもある古川奈央さんは、本書に書き手としても参加し、編集長も兼任した。19人の詩が詰まった本書を、「プロの詩人ではないと思って読むと、驚かされるようなものばかり。19人各自の思い描く世界が、選び抜かれた言葉で凝縮されています」と紹介した。

会場に来ていた著者たちは自己紹介後に作品の朗読を披露した。

一作目の『愛のカタチは詩のカタチ』を店頭で見たことが参加のきっかけとなったN*(ななえ)さんや、俊カフェで同サークルの存在を知り「これだ!と思っちゃった」月乃にこさんなど、本作で初めて参加したメンバーも朗読を終えると、ほっとした表情を見せていた。


メンバーの朗読を見守っていたマツザキさん(写真上)にお話をうかがった。

「先ほどご本人たちが言っていたように、1作目を発表したことが次の新しいメンバーを連れて来てくれて、2作目をいい形で続けることができました。地元書店の方々の応援も温かく、平積みにしてくださっているところも多いと聞いています。本当にありがたいです」

詩作のテーマは圧倒的に〈家族〉、なかでも亡くなった身内への思いを綴る書き手が多かった。

「本来であれば誰もが経験する”死”というテーマを日常会話に持ち込むことは難しくても、詩を介することで共有し交流することができる。詩の特性を活かしたコミュニティが出来上がりつつあるように感じています」


自分1人で詩を書き続けていたというメンバーも、他者の前で自作を披露することで「伝わっているかどうか」を自問するようになるという。男女によって感想が違うところも新鮮な刺激となり、「伝わる」詩へとブラッシュアップされていく。


詩作という、内面と向き合う行為を他者と共有するには勇気がいる。

だが、そういう人たちの背中を押す場所として、詩人・谷川俊太郎さん”公認”の私設記念館「俊カフェ」があることは、札幌ポエムファクトリーにとってもさぞや心強いことだろう。

2018年1月、谷川俊太郎さんご本人が初めて俊カフェにご来店。店内には開館によせた書き下ろしの詩も掲示されている。

「詩は、すべてのアート・文化の中心となるもの。俊カフェが、アートや文化そのものが生きる目的となることを再確認させてくれる場所としてあり続けてほしい」と、マツザキさんもエールを送る。


札幌ポエムファクトリーの講座は、隔月に1度。 2日間に渡り、昼の部と夜の部が開催され、初心者も温かく迎えている。集まるメンバーは札幌市民だけではない。交通費や時間をかけても皆が詩を、言葉をつむぎにやってくる。
なぜ彼・彼女たちは集まるのかーー。その答えを知りたいあなたには、ぜひ『振り向けば詩があった』のページを開くことをおすすめしたい。


●詩の学校 ポエムファクトリー

https://ameblo.jp/poetryweb/



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