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北海道書店ナビ  第109回 あすか書房サッポロファクトリー店

書店所在地はこちらをご覧下さい。

心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?


サッポロファクトリー3条館2階にあるあすか書房は、ファクトリー内唯一の専門書店。平日は休憩時間に立ち寄る館内のスタッフが、週末には映画やショッピングを楽しむ来館者が訪れる。【2013.02.04】

[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=ZyLUtObuPTE]

店の紹介をしてくれたのは2009年のオープン時から勤める鈴木未知子さん。頼りになるアルバイトチーフ的な存在だ。
「昨年の後半から発注や陳列、フェアの企画を含め店頭業務を全てアルバイトで行っているので、実は毎日が試行錯誤の連続です。私ともう1人の“2人チーフ”状態を保ちつつ、できるかぎりスタッフ同士で“こういうフェアをやってみよう”“こんなサービスも始めたら?”と意見を出し合うようにしています。2012年9月からはTwitterのアカウントを作り、@asuka_syobouで入荷案内をお知らせしています。北海道の冬は悪天候による入荷遅れが少なくないので、お近くの方にはぜひフォローして来店の参考にしていただけたら嬉しいです」

同じファクトリー内にシネコン「ユナイテッド・シネマ札幌」があり、映画やドラマ原作、ノベライズを集めたメディア化コーナーは同店の目玉になっている。取材時は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の公開にあわせてフィルムストーリーや絵コンテ本を納めた『序』の全記録全集ほか関連グッズを販売中(〜2/17)。「メディア化コーナーやフェア棚を定期的に入れ替えて、飽きのこない棚づくりをする努力をこれからも続けていきたいです」。

初めての担当は児童書だった鈴木さん。サイズや形がバラバラの絵本を「まるでテトリス感覚」で棚に納める術を学び、入荷の参考にするためキッズ番組も見るようになった。仕掛け絵本の見本がボロボロになればそれを修復するのも担当者の仕事だと知った。「今考えると外からは見えない書店員の苦労を体験できる児童書スタートでよかったです」。現在は文芸・文庫も任されつつアルバイトチーフの役割も。書店員としてさらに大きな成長が期待されている。
Store picture



話題の映画・ドラマ原作がひとめでわかる「メディア化コーナー」



初音ミクらボーカロイドキャラクターを登場人物にしたノベライズも大人気!


Basic information

【  住    所  】札幌市中央区北2条東4丁目
【 電 話 番 号】011-596-0130
【 営 業 時 間】10:00~20:00
【 定  休 日  】年中無休


鈴木さんがセレクト! 3冊のおすすめ本

1)ブラッドレー・ボンド/フィリップ・N・モーゼズ著「ニンジャスレイヤー」(エンターブレイン)

本兌有と杉ライカ両氏によるTwitterでの翻訳・連載が書籍化されたサイバーパンク・ニンジャ活劇小説。映画『ブレードランナー』に通じるような独得の世界観や個性的な日本語、意外にも奥が深いストーリーテリングに夢中になってしまう中毒性の高い作品です。Twitterアカウント@NJSLYRでその片鱗をご覧いただけます。サイバーパンク好きはもちろん、アメコミや特撮ファンにもオススメです!


2)北方謙三著「楊家将」(PHP研究所)
「ようかしょう」と読みます。第38回吉川英治文学賞に輝いた中国歴史ロマンです。舞台は10世紀末の中国、宋建国の英雄楊業とその一族の誇り高く勇敢な闘いの物語。武人として潔い生きざまを見せてくれる男たちの姿や、まるでその場にいるかのように感じさせてくれる迫力の戦闘シーンに夢中になって読みました。北方作品は他を圧倒するスケールの大きさが魅力!続編の「血涙」もあわせてご覧ください。
3)いまいあやの著「くつやのねこ」(BL出版)
表紙のねこに一目惚れしました。作者のいまいさんはボローニャ国際絵本原画展に何度も入賞している、今最も注目を集める絵本作家の1人。誰もが知っている「ながぐつをはいたねこ」を下敷きに読みやすくアレンジされた物語がかえって新鮮で、かわいいだけじゃない、繊細な美しさと不思議な妖しさをあわせもつ絵で彩られた素敵な世界が広がっています。

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