心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?
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店舗面積約300坪、取り扱い冊数約30万冊。札幌市内屈指のメガ書店丸善札幌アリオ店を訪ねたのは10月頭のこと。ダイアリーやカレンダーがずらりと並び、今年で6度目を数える年末商戦が始まったばかりの店頭を書籍グループ長の松本かおりさんに案内していただいた。
「当店の主なお客様はアリオでお買い物を楽しむファミリー層ですので、私どもも“親子の絆を深める店舗”をテーマに児童書に力を入れています」。通常はランキング本や新刊が並ぶ店頭すぐの場所に児童書コーナーを置き、カートやベビーカーの親子がそのまま立ち寄れる動線でやさしく招き入れている。
ティーンの読者向けには「札幌市立中央中学校の本棚」がある。近隣にある同校の生徒が国語の授業で作ったPOPと推薦本を展示し、実際の販促活動に役立てるユニークなコーナーだ。ポップ作りを通じて生徒に読書の楽しさを伝えたい学校側にとってもうれしい発表の場となっている。

毎月第3土曜は読み聞かせの日。松本さんが作詞した「おはなし丸」の歌で“みんなでいっしょにおはなしのふねにのって出かける”楽しさを共有する。

開店時から続く「札幌市立中央中学校の本棚」。生徒自作の元気なPOPが本の魅力を訴えかけてくる。
コミック担当のスタッフと大笑いしながら読んだコミックエッセイ。その土地その土地で長く経営していてずっと気になってはいるけれど入ったことがない“謎のあのお店”を思いきって訪ねるというコンセプトです。作者の驚きやツッコミがいちいち的を射ていて、まるで読者である私たちの代わりに行ってもらっているような感じがたまりません!面白おかしく描いてある根っこにちゃんと愛情を感じるところも二重マルです。
今度の読み聞かせ会で取り上げようと思っている絵本です。アメリカで出版されたのは1970年とありますが、和訳されたのは2012年のこと。「たまご」についての子どもたちの素朴な疑問が、本を閉じたあとも心に残るすばらしい絵とともに紹介されています。私が思う「いい絵本」とはそこに答えが書いてあるもの、というよりもページのすみずみから想像や会話が始まる絵本。その意味でもたくさんの親子に読んでほしい一冊です。
ハードカバーで函入り。最近児童書でこのタイプは作られていないのであえてピックアップしました。世代を超えて読み継がれている日本の昔話にふさわしい、あたたかみのある装丁本、これからのプレゼントシーズンにいかがでしょうか。ケースがボロボロになるほど繰り返し読んだ時間がやがて懐かしい子ども時代の思い出になります。
担当一押しの「鉄本」はじめ鉄道にまつわるマンガを集めました。お子様から大人まで楽しめます。
第1位:「ツナグ」 辻村深月 著(新潮社)
第1位:「魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?」 東川篤哉 著(文藝春秋)
第1位:「99%の人しかしていなかった1%の仕事のコツ」 河野英太郎 著(ディスカヴァー21)
第1位:「太らないおかず144 秋冬編」 (角川グループパブリッシング)
第1位:「ダースヴェイダーとルーク(4才)」 J・ブラウン 著(辰巳出版)©2025北海道書店ナビ,ltd. All rights reserved.