北海道書店ナビ

北海道書店ナビ 第 63回 MARUZEN&ジュンク堂書店 札幌店

書店所在地はこちらをご覧下さい

心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?


今回の案内役は4階児童書担当の佐藤市子さん。書店勤務の経験があり、3年前からMARUZEN&ジュンク堂書店札幌店で働く。文芸書から児童書担当となって1年半。先輩スタッフとの二人三脚で子どもたちの「心の友」を送り出す。【2012.2.6】

[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=09UphxUPCZg]

佐藤市子さんが児童書担当になって一番驚いたこと。それはお客様からの「あなたが選んでください!」という一言だった。
「一般に書店ではみなさん、お探しの本や目に飛び込んできた本を自力で選んでいきますが、この児童書コーナー、特に絵本の場合は書店員にオススメ本を尋ねるお問い合わせが一番多いんです」
わが子にいい本を選びたいという親心や、孫あるいは友人の子どもへのプレゼントにと、さまざまな思いを抱えた人々が書店員のアドバイスを求めてやってくる。

「そういうときはまず年齢と性別を聞いて、何に興味があるかも重要なヒントになります。乗り物か動物か、それとも他のキャラクターか。それらを総合して考えたオススメ本を気に入っていただき、再度来店してくださった時はやはり嬉しいですね」。

個人的なオススメ本を聞くと、「文溪堂から出ているサトシンの『うんこ! 』。主人公が主人公だけに子どもたちの人気は絶大です(笑)。そしてもう一つはハースト婦人画報社からの『コドモノクニ名作選 冬〈Vol.5〉』。1920〜40年代に発行された児童雑誌の復刻版で、どのページも色使いがとってもかわいい!引き込まれます」。

ロングセラーは100回以上の重版も珍しくないのが児童書の世界だ。佐藤さんが幼い頃に読んだ本が今の子どもたちにも読み継がれていく。どのジャンルも新刊人気の昨今に、あらためてロングセラーの偉大さを実感できる売り場と言えるだろう。

他店ではあまり見かけない北海道児童文学シリーズや札幌在住のイラストレーター中井令さんの『おばけのマール』シリーズなど、北海道本もしっかり充実。音の出る絵本は子どもたちが手に取りやすい低めの棚に並べるなどの配慮も行き届いた児童書コーナー。迷ったときはぜひ佐藤さんのガイドで子どもたちが喜ぶ一冊を手に入れたい。


Store picture

「MOE絵本屋さん大賞2011」大人の心もとらえて離さない名作がズラリ。



「MOE 絵本屋さん大賞」フェア 開催中〜2012年2月14日まで 第四回目を迎えた「MOE絵本屋さん大賞2011」で入賞した作品1位から10位までと新人賞の作品を一挙展開。「面白くて、楽しくて、元気になる」を合言葉に選ばれた絵本は、子供のみならず、大人の心も捉えて離しません!!魅力溢れる絵本の世界をのぞいてみて下さい。
Basic information
【  名    称  】MARUZEN&ジュンク堂書店 札幌店
【  住    所  】札幌市中央区南1条西1-8-2 丸井今井南館B2〜5F
【 電 話 番 号】011-223-1911 ‎
【 営 業 時 間】B2〜4F書籍売場 10時〜21時 5F文具売場は 10時〜20時 (日曜日は10時〜19時半)
【 定  休 日  】年中無休

フェア情報

「バレンタインフェア」 開催中〜2012年2月14日まで
「今年は作る!今年も作る!」をテーマに、プレゼントにピッタリな簡単で可愛いデコスイーツから、上級者向けのジャン=ポール・エヴァンのレシピまでを集めました。見て美しい、食べて美味しいバレンタインチョコを今年は是非手作りで!!
「雪は楽しい!」フェア 開催中〜2012年2月20日まで
中谷宇吉郎の著作を中心に、息を呑むほど美しい雪の結晶の写真集を紹介。一部、雲に関する書籍と、気象学の本も展開いたします。「雪は天からの贈り物」。この機会に様々な雪の形態に触れてみては?!

文芸書担当の菊地さんがセレクト!3冊のおすすめ本

1)菊地勝弘・梶川 正弘著「雪の結晶図鑑」(北海道新聞社)

北海道はもちろんのこと、北極から南極まで世界中に降る雪の結晶を1600枚の偏光顕微鏡写真でとらえたカラー図鑑。扇状結晶の中には「扇六花」、樹枝状結晶では「樹枝六花」など、コートについた肉眼で確認できる雪のひとひら一つ一つに名前がある事に感動します!北国ではとかく厄介者扱いされる雪の<真実の姿>をぜひご覧ください。


2)栃折久美子著「美しい書物」(みすず書房)

筑摩書房を退社後、製本工芸家となった著者のエッセイ集。室生犀星から届いた一枚の葉書から始まる冒頭の「炎の金魚」や、装幀を「本の皮膚」とたとえた「装幀の美」など、作家との出会いや装丁にまつわるひとつひとつの出来事を確かめるように書く筆致が、まるで著者本人の手仕事のように思えてくる一冊です。


装丁の美しい本)ミラン・クンデラ著「出会い」(河出書房新社)

晶文社の本の装幀を手がけた事で知られる著名なグラフィックデザイナー平野甲賀による直球勝負の装幀。独特な手書きのレタリングは洗練されていながらもあたたかみがあり、ひところのチェコアートも彷彿とさせます。まるで本の中から音楽が聞こえてきそうな雰囲気!


週間売筋ランキング 対象期間平成24年1月18日〜1月24日

文庫

第1位:「しあわせのパン」 三島有紀子 著(ポプラ社)
第2位:「傍聞き」 長岡弘樹 著(双葉社)
第3位:「廃墟に乞う」 佐々木譲 著(文藝春秋)


文芸書

第1位:「指原莉乃1stフォトブック「さしこ」」 (講談社)
第2位:「小澤征爾さんと、音楽について話をする」 小澤征爾・村上春樹 著(新潮社)
第3位:「ジェノサイド」 高野和明 著(角川グループパブリッシング)


ビジネス書

第1位:「父・金正日と私 金正男独占告白」 五味洋治 著(文藝春秋)
第2位:「日本人にしかできない「気づかい」の習慣」 上田比呂志 著(インプレス)
第3位:「あんぽん 孫正義伝」 佐野眞一 著(小学館)


趣味生活書
第1位:「寝るだけ!骨盤枕ダイエット」 福辻鋭記 監修(学研マーケティング)
第2位:「体脂肪計タニタの社員食堂」 タニタ 著(大和書房)
第3位::「続・体脂肪計タニタの社員食堂」 タニタ 著(大和書房)
児童書
第1位:「劇場版イナズマイレブンGO究極の絆グリフォン」 富岡淳広 著(小学館)
第2位:「小学館こども大百科キッズペディア」 (小学館)
第3位:「へんなかお」大森裕子 著 (白泉社)

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