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北海道書店ナビ  第115回 くまざわ書店手稲店

書店所在地はこちらをご覧下さい。

心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?


2013年2月20日、札幌市内に2つの「くまざわ書店」が誕生した。1つはアリオ札幌店、そしてもう1つがここ西友1階の手稲店。2階にあった旧いけだ書店からのリニューアルで、順調に客足を伸ばしている。[2013.3.18]

[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=CyzBzKOoUYI]

北海道で一番大きい「くまざわ書店」となったアリオ札幌店のオープン同日、西友手稲店の利用客にもうれしい出来事があった。経営会社を同じくする旧いけだ書店が場所を1階に移し、くまざわ書店としてリニューアルオープン。新旧のお客様から好評を集めている。
「まだオープンしたてなので2階にあった商品をなんとか詰めこみ直した状態ですが、これからはより厳選した棚づくりに取りかかりたいです」。いけだ時代から店を受け継ぐ道垣内(どがいと)大祐店長がそう抱負を語ってくれた。

店舗面積は約100坪。以前はジャンル別に分散していたランキングや新刊コーナーを一列に揃えて通路側に設置。「本音を言えば棚差しして収納数を増やしたいところも通路側の棚はぐっと我慢」。一目で表紙がわかる面陳が店全体に華やかな印象を与えている。

書評コーナーには北海道新聞の書評欄を掲示し、道新・朝日・日経3誌の書評本、しかも3週前の掲載本まで分かるという手厚い品揃え。
レジ横にはCD・DVDコーナーがあり、アリオ札幌店と共通で使える「Kpoint card」はCD・DVD 100円につき5ポイント、書籍100円で1ポイントが貯まる。

リニューアル後の客足を伸ばしている最大の要因はやはり2階から1階に移った地の利にある。「 これまでは2階に上がってくるのが億劫だったお車のお客様やご高齢層が確実に増えたと実感しています」。
今後はこの新しい客層に応える棚づくりも課題の一つだが、約1時間の取材中つねに客足が途絶えず、店は活気にあふれていた。まずは順調な滑り出しで新生・くまざわ書店の存在をアピールできているようだ。
Store picture



くまざわ書店では表紙が映えるアクリル什器を使用。



3週間前の掲載本も分かる書評コーナー。



大型スーパーの中ということもあり、女性誌や児童書も充実。



いけだ書店時代と同様、CDやDVDの取り扱いもあり。


Basic information
【  住    所  】札幌市手稲区前田1条11丁目1−1西友手稲店1F
【 電 話 番 号】011-684-5621
【 営 業 時 間】9:00〜21:00
【 定  休 日  】年中無休

道垣内店長がセレクト! 3冊のおすすめ本

1)安生正著「生存者ゼロ」(宝島社)
今年1月に刊行された第11回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。北海道根室半島沖の石油掘削基地を舞台にバイオテロが起きるパニックスリラーです。私の前任地が道東だったこともあり、なじみ深い場所がたくさん出てきてイメージしやすかったです。作中の政府の対応が実にリアルで恐ろしささえ感じました。この本が処女作なので文章がまだこなれていないな、と思うところもありますが、新人らしい勢いがあり一気に読み進められる力作です。
2)京極夏彦著「文庫版 死ねばいいのに」(講談社)
死んだ女のことを教えてくれないか——。主人公ケンヤが死んだ鹿島亜佐美のことを尋ねて6人の男女に会いにいくという物語。読みはじめはケンヤの失礼な言葉遣いやぞんざいな態度にイライラさせられますが、実はその彼がくだんの6人を言葉で一刀両断していくという、京極夏彦らしいトリッキーな構成です。実に爽快、と手を叩きながらもふと、私自身はこの6人とどう違うのだろうかと考えたときにゾッとしました。
3)ショーン・タン著/岸本佐知子訳「エリック」(河出書房新社)
世界中で翻訳されているイラストレーター、ショーン・タンが描いた手のひらサイズの絵本です。ある日わが家にホームステイにきた交換留学生のエリックが主人公。ほぼ全編モノクロですが、ここだ!という場所に使われる色彩が実にきれい。表紙も中身もかわいらしく、心あたたまるストーリー。大好きな作品です。この「エリック」でファンになって以来、当店では新作が出るたびに入荷しています。

週間売筋ランキング 対象期間平成25年3月4日~3月10日

文庫
第1位:「ビブリア古書堂の事件手帖4」 三上延 著(角川グループ)
第2位:「カッコウの卵は誰のもの」 東野圭吾 著(光文社)
第3位:「夜行観覧車」 湊かなえ 著(双葉社)
文芸書
第1位:「置かれた場所で咲きなさい」 渡辺和子 著 (幻冬舎)
第2位:「世界から猫が消えたなら」 川村元気 著(マガジンハウス)
第3位:「桜ほうさら」 宮部みゆき 著(PHP)
ビジネス書
第1位:「雑談力が上がる話し方」 齊藤孝 著(ダイヤモンド社)
第2位:「スタンフォードの自分を変える教室」 ケリー・マクゴニガル 著(大和書房)
第3位:「仕事も人間関係も「すべて面倒くさい」と思ったとき読む本」 石原加受子著(中経出版)
趣味生活書
第1位:「医者に殺されない47の心得」(アスコム)
第2位:「30日できれいな字が書けるペン字練習帳」(宝島社)
第3位:「食べ順爆発ダイエット」(ワニブックス)
児童書
第1位:「ロボット世界のサバイバル3」(朝日新聞出版)
第2位:「迷子の小鹿と雪山の奇跡」(学研)
第3位:「新種発見!こびと大研究」(長崎出版)

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