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第32回 くすみ書房

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心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?

“本屋のオヤジ”こと久住邦晴さんがどんな本を紹介してくれるのか毎回楽しみな、くすみ書房の3回目。CAPO大谷地に入っている店の2階には「くすみ書房のおすすめ文庫」コーナーがあります。[2011.6.20]

くすみ書房大谷地店 久住邦晴店長



久住さんにおすすめの基準を尋ねると、「震災後のこの時代に本を手にして読後に希望が持てるものを選びました」という回答が。それぞれの魅力は手書きのポップでPR。「本屋のオヤジの生涯NO.1」「なんと魅力的な主人公」…ページをめくらずにはいられない誘い文句に、たくさんのお客様が手を伸ばしていくそうです。

また、くすみ書房のホームページ(http://www.kusumishobou.jp/)では6月から「本屋のオヤジの3日ぼうず」をスタート。久住さんが3日に1冊本を読んで感想をアップする“修行のような企画”です。店頭に行けないときはこちらもあわせてチェックしてくださいね!




【くすみ書房のおすすめ文庫BEST3】

第1位:「かたみ歌」朱川湊人著(新潮文庫)

「アカシア商店街で起こる 7つの少し怖くて優しい不思議な物語」

第2位:「いっぺんさん」朱川湊人著(文春文庫)

「表題の『いっぺんさん』だけでこの本を買う価値あり!」

第3位:「きみの友だち」重松清著(新潮文庫)

「平積みしてもすぐに売れていきます。昨年泣けなかった人へ」

−新進気鋭か往年の味か、今年の顔に期待が高まります

私、久住が注目している作家は、今村夏子さんです。『こちらあみ子』は6月の現段階で今年NO.1の小説。無邪気で自由なあみ子だから周りの人たちは困ってしまうことだらけ!哀しいね。特に若い女性におすすめだ!

魅力的な装丁の本
−手触り、温もり、美しさ…手元に置きたくなる装丁の魅力

南木佳士著「阿弥陀堂だより」(文春文庫)
表紙に使っている絵画は「独り草庵」という作品。山深い村にひっそりとたたずむ阿弥陀堂にぴったりの表紙です。ここで紹介するためについこの前も読み直しましたが、やっぱり内容もとても良い本ですよ。

北海道ゆかりの本・作家を応援しています!from北海道本担当者−地元・北海道にまつわる本を読んで、新たな発見しませんか

中島岳志著「日本断層論」(NHK出版新書)
北海道大学公共政策大学院准教授の中島岳志さん。今、マスコミや論壇で最も活躍している北海道人です(実は大阪人)。当店では「中島岳志コーナー」を常設し、5月28日に開いた当店主催の大学カフェ「やっぱり、北大の先生に聞いてみよう」でも定員を上回る申し込みをいただき大盛況でした。北海道新聞社から同名の著作も出ています。近著の「日本断層論」は、あの森崎和江さんとの対談です。

今月のオススメ本

乃南アサ著「「しゃぼん玉」(新潮文庫)
通り魔を繰り返し自暴自棄な逃避行を続けていた若者が山深い村で出会った老婆と暮らすうちに自分が変わっていくのを感じる。こんな時代からこそ読みたい希望の本。いいよお。

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