北海道書店ナビ　 第107回　喜久屋書店/BOOK JAM藤野店

書店所在地はこちらをご覧下さい。

心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか？

札幌市内にある喜久屋書店/BOOK JAMはコープさっぽろのインショップ。もう少し車を走らせたら定山渓に入るという南区藤野の中でも南端近く、国道230号沿いのコープさっぽろ藤野店の2階にも看板を掲げている。

[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=L7mwG1Re1kA]

人口190万都市の札幌は都市機能が中央に集中し、地下鉄3線と市電が発達している。そのため利便性が高いまちだという印象を持たれやすいが、中央を離れれば離れるほどやはり事情は変わってくる。複雑なバスの乗り換えが増え（本数も少ない）、冬場は道路事情が悪化してバスの遅延も当たり前。そんな「出かけるのがおっくう」なエリアや季節にこそ近くにある専門書店のありがたみが増してくる。

国道230号沿いのコープさっぽろ2階にある喜久屋書店/BOOK JAM藤野店も、周辺の住民にとってなくてはならない書店のひとつ。徒歩圏内に他の書店は見当たらず、コンビニの雑誌コーナーでは用が足りないときなどにも真っ先に頼りにされる存在だ。
「当店が入っている生協さんは1階に雑誌コーナーがありませんし、おそらく当店が南区の中でも最南端の専門書店。ご高齢のお客様からもよく“ここで買えたからまちまで行かなくてすんだよ”と言っていただいています」。喜久屋書店歴13年の佐々木康珠（こたま）さんがそう教えてくれた。

ソシア店で10年、藤野店で3年を数える佐々木さんのモットーは「お客様が声がけしやすい雰囲気を作ること」。シニア層が多い店は書店員とお客様の会話が多い。「お探しの本、特に棚差しで1冊しかない本を見つけ出せたときはお客様と一緒に喜んでいます」。
「書店勤めの楽しさは本好きの友達ができること」とも話してくれた佐々木さん。ソシア店時代の同僚とは今も仲が良く、気になる本について情報交換を続けているという。

店頭ではNHK関連や健康雑誌などの定番が売れていくのを見守るかたわら、「こんな本もあるんだ」という新しい出会いを提供したくて各種フェアを展開中。南区の端っこに陣を張り、読書の楽しさを伝導中だ。

Store picture

Basic information

【  住    所  】札幌市南区藤野三条六丁目２－１（コープさっぽろ藤野店 ２階）
【 電 話 番 号】（０１１）５９１-３３０６
【 営 業 時 間】10:00〜22:00
【 定  休 日  】年中無休

佐々木さんがセレクト！ 3冊のおすすめ本

1）チャールズ・M.シュルツ原著／谷川俊太郎訳「スヌーピー―こんな生き方探してみよう」（朝日新聞社）

当店のおすすめコーナーで展開中。道内の喜久屋書店の中でもフェアとして取り扱っているのは当店だけになります。皆さんおなじみのスヌーピーと仲間たちが、悩んだり迷ったりしている私たちに前向きになれる言葉を伝えてくれます。スヌーピーは一話完結のコミックなのでどのページから読んでもいいですし、詩人である谷川さんの翻訳もとっても素敵。高校生からご年配の方まで幅広いお客様が手に取って行かれます。

2）亀田潤一郎著「稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか？」（サンマーク出版）

書名が気になって買った一冊です。財布には生き方が反映されている、お金に対する態度が表れている、という言葉にハッとさせられました。今はまだ折り財布を使っていますが、この本を読み終わったらきっと長財布になっている予感が大。と言いつつ、まず自分より先に主人に長財布を買い与えました（笑）。

3）綾辻行人著「Another」（角川書店）

かわいいだけでなくちょっとひっかかりを残す印象的な表紙カバーを見て一目惚れ。ミステリーの名手綾辻行人さんが挑んだ本格ホラー長編です。イラストを描いたのは他の綾辻作品も手がける遠田志帆（えんたしほ）さん。上下巻を並べると少女のオッドアイに気づくという仕掛けです。もちろん中身も面白くて、文庫化されていても一気読みできるハードカバーでお買い上げになるお客様もいらっしゃいます。

喜久屋書店/BOOK JAM藤野店のフェア情報

ワンコインフェア：開催中～２０１３年２月末まで

500円で買える本を集めたフェアです。青春出版社、ＰＨＰ研究所、河出書房新社の３社を展開しております。

学校で教えない教科書フェア：開催中～２０１３年２月末まで

日本文芸社から出ている学校で教えない教科書シリーズのフェアです。

週間売筋ランキング　対象期間平成24年12月17日～12月23日

文庫

第1位：「居眠り磐音江戸草紙41」　佐伯泰英　著（双葉社）
第2位：「天下奥右筆秘帳」　上田秀人　著（講談社）
第3位：「妖怪アパートの幽雅な日常8」　香月日輪　著（講談社）

文芸書

第1位：「謎解きはディナーのあとで3」　東川篤哉　著（小学館）
第2位：「夢をかなえるゾウ2」　水野敬也　著（飛鳥新社）
第3位：「置かれた場所で咲きなさい」　渡辺　和子　著（幻冬舎）

ビジネス書

第1位：「スタンフォードの自分を変える教室」　Ｋ.マクゴニガル　著（大和書房）
第2位：「人生がときめく片付けの魔法2」　近藤麻理恵　著（サンマーク出版）
第3位：「99％の人がしていなかった1％の仕事のコツ」　河野英太　著（ディスカヴァー21）

児童書

第1位：「かいけつゾロリなぞのスパイとチョコレート」　（ポプラ社）
第2位：「新種発見！こびと大研究」　（長崎出版）
第3位：「未確認動物ＵＭＡの謎」（ポプラ社）