心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?
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「であえーる岩見沢」2階奥にあるi-BOOK岩見沢店は約200坪。入口すぐのレジから縦に伸びる、ウナギの寝床のようなスペースだ。レジ近くには主婦やシニアに人気が高い実用書の棚があり、「お客様から“こういう本を探してる”と言われたときすぐに、“こちらです”とその場までご案内できる」構成が、同店の姿勢を物語っている。
料理本を探すお客様につい「写真がキレイな分お値段もそれなりのものよりも、台所で汚しても心が傷まない手軽な雑誌を紹介してしまう」のも、使い勝手のことを考えて。「“商売っけがないわねえ”と笑われました」という店長代理の一瀬栄子さんをはじめ5人のスタッフがお客様目線を大切にした接客を続けている。
レジ前の小さな文庫フェアをよく見ると「天下統一文学武将決定戦 TOPに立つ人気NO.1小説家は誰だ!」と印刷された帯付きの文庫が並んでいた。一瞬出版社からの仕掛けかと思ったが、ラインナップが各社をまたいでいるからそうではない。聞けばこの企画、一瀬さんたちが考えた同店のオリジナル企画だというから驚いた。ポップ名人がオリジナル帯を作成し、日本各地ごとに出身作家の作品を集めて一番売れた作家が勝ち抜いていくシステムだ。作家を文学武将、としたところが面白い。「新刊は黙っていても売れますが、既刊にもいい本がたくさんあることを伝えたい。紹介する作品にスタッフ全員がポップを書くのもいい練習になります。対象の商品をご購入いただきますと抽選で、ささやかですがプレゼントもついてくるんですよ」。自分たちが楽しみながらやはり最後はお客様のために。創意工夫に満ちたi-BOOK岩見沢の店づくりから学ぶことはいっぱいありそうだ。【 住 所 】岩見沢市4条西3丁目1 であえーる岩見沢 2F
【 電 話 番 号】0126-31-5177
【 営 業 時 間】月-土 9:00 – 20:00, 日 9:00 – 19:00
【 定 休 日 】年中無休
去年の芥川賞候補が発表されたとき、うちの店ではこれがイチオシ。説明しづらい内容なので「とにかく読んでほしい!」という思いをこめてスタッフと一緒に考えたのが、あのポップです。生者と死者の間で交わされる関係を自分だったら、と考えてみる…3.11から3年が経とうとしている今だから読んでほしい一冊です。
“うどんの国”香川県の実家に帰省中の主人公が出会った不思議な子どもは、実は耳としっぽがあって…?子どもの正体は表紙を見ていただければ、もうおわかりですね(笑)。かわいい絵とハートフルなストーリーで心がほっこりする注目作。著者はもちろん香川出身、他の作品も読みたくなる気鋭の新人です。
書店員ならば思わず足を止めてしまう、おなじみの商売道具が並んだ表紙が目印。地域密着型書店「アロワナ書店」が舞台の物語です。休日に『ブランチ』を見ていたら紹介されていたので、すぐ店に電話をかけて「うちにある?ないなら入れておいて」と頼みました。毎日店を開けること、日常の大切さを教えてくれます。
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