北海道書店ナビ

北海道書店ナビ  第186回 宮脇書店帯広店

書店所在地はこちらをご覧下さい。

心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?


今週から3週続けて北海道書店ナビ[帯広編]をお届けする。トップバッターは帯広本社・スズラン企業株式会社がFC経営する宮脇書店。8月1日から生まれ変わった文房具コーナーに客足が集まっている。[2014.8.25]

[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=5YJG8jirDN0]

「帯広」「書店」で地図を検索してみてほしい。人口16万8千人のまち帯広のJR駅を中心点に半径1kmの円を描くと、大小問わず10店舗近くの書店がひしめいていることがわかるだろう。「札幌」「書店」でも試してみると数は肉薄するが、なんといっても人口が10倍以上違う。そう考えると、帯広は相当な“書店激戦区”であることが見えてくる。限られた人口の中で自分たちの魅力をどう打ち出していくか。各店ともに生き残りをかけた模索が続いている。
元ボウリング場の建物を活用した宮脇書店は開店15年目。今年8月1日に文具コーナーを一新し、店の一画に雑貨も取り扱うセレクトショップ「style F」(スタイルエフ)をオープンした。「style F」は書籍取次のトーハンが取引先書店の複合化のために2012年からスタートした新業態。各店の立地や客層にあわせた品揃えで集客につなげる、“本屋さんのための雑貨屋さん”だ。
ここ宮脇書店帯広店の場合は、客層が大人中心であることを踏まえて、機能・デザインともに上質なラインナップで展開中。大阪本社の老舗バッグブランド井野屋のショルダーバッグや大阪錫器のタンブラー、廣田硝子のグラスなど、日本各地からこだわりの逸品が集められた。勤務14年の書店員・蜷川勇さんも「初めて見るものばかり」と新鮮な思いで見つめている。一方、書籍のほうも「style F」のオープンに伴い、棚の移動や見直しの真っ最中。「動きのない既刊本をさげて面陳を増やし、今後は児童書もさらに強化する予定です」。店の中央にはフェア台を置き、売上ランキングも展開、という書店の定番をおさえつつ、「style F」でセレクト雑貨という新たな魅力を打ち出していく。少し気が早いが、今年の年末商戦でその成果が見えてくるかもしれない。書籍と雑貨のマリアージュに期待したい。


Store picture



日本各地の上質な雑貨やスタイリッシュな文房具が揃うセレクト雑貨売場「style F」





スタッフお手製のポップで話題書をPR!


Basic information

【  住    所  】帯広市西8条南17-2
【 電 話 番 号】0155-20-6211
【 営 業 時 間】9:00〜22:00
【 定  休 日  】年中無休


蜷川さんがセレクト! 3冊のおすすめ本

1)池上正著『叱らず、問いかけるー子どもをぐんぐん伸ばす対話力』(廣済堂出版)

2歳の男の子の父として思わず手に取ってしまいました。こちらが「ダメダメ」ばかり言い過ぎて、我が子に親の顔色をうかがうような子どもになってほしくないと思う一方で叱るときは叱らなければという思いもある。「言葉を変えて違う言い方をしてみよう」という本書のメッセージを実践中です。


2)水野敬也著・鉄拳イラスト『それでも僕は夢を見る』(文響社)

ベストセラー『夢をかなえるゾウ』の水野敬也とパラパラ漫画で有名な鉄拳がタッグを組んだ本作。気軽にパラパラめくっていくと後半つい目に熱いものが…。素人っぽい鉄拳さんのイラストがかえって内容にあっていて感動します。自分だったら、と考えさせられる一冊です。


3)高橋歩著『夢があろうとなかろうと、楽しく生きてる奴が最強。』(A-Works)

表紙になった子どものいきいきとした表情とタイトルがすべてを言い表しているフォトカードブック。世界各地を旅している自由人・高橋歩さんの名言が綴られた全ページにミシン目がついていて、切り離すとそのままポストカードとして使えます。“自分の子どもにもこう生きてほしい”なんていう親心も込めつつご紹介させてもらいました。

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