心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?
2013年に釧路で実現した「地元の動物園にキリンを呼ぶ」募金活動の歩みを丁寧に綴った児童書です。我々コーチャンフォーグループでも協力させていただき、カウンターに設置した募金箱にたくさんのお客様がお気持ちを入れていってくださる姿を見てきました。絵本『キリンがくる日』とあわせて読んでいただきたい釧路自慢のノンフィクションです。
読み聞かせでも大人気!シルクハットをかぶった謎の紳士たちが真夜中にやることは…? ネタばれはできませんが、子どもたちは皆“いつものところ”にくるとニヤニヤ&クスクス楽しそう。なんともいい感じに力の抜けたタッチとテンポのいいストーリーで、子ども心をぎゅぎゅっとつかんじゃう名作です!
私が好きな作家さんは遅筆の方が多く、この『ドールズ』シリーズも2013年末、数年ぶりに最終章が出版されました。岩手県盛岡市にある喫茶店「ドールズ」オーナの娘、月岡怜の体には江戸の名人形師・目吉が棲んでいてさまざまな難事件を解決する、という奇想天外なエンタメ小説ですが、この最終章ではついにその謎が明らかに。読むのがうれしいようなさみしいような気持ちです。
書店員ならば思わず足を止めてしまう、おなじみの商売道具が並んだ表紙が目印。地域密着型書店「アロワナ書店」が舞台の物語です。休日に家で『ブランチ』を見ていたら紹介されていたので、すぐ店に電話をかけて「うちにある?ないなら入れておいて」と頼みました(笑)。毎日店を開けること、日常の大切さを教えてくれます。
芥川賞作家堀江敏幸によるエッセイ集。全25篇で取り上げられているのは、画家ワイエスや詩人尾形亀之助のいずれも「窓」で切り取られた静謐な世界。戦前を代表する写真家高山正隆の、一見エッチングの様にも思えるソフトフォーカスで写し出された作品は、エッセイの世界観とも相まって窓の向こうの世界を想起させる一冊に仕上がっています。
去年の夏にヒマをもてあまし「長編漫画を読もう」と手に取ったところ、どっぷりハマりました。登場人物の多さに一読では理解できず、何回も読み直してまたハマる、の繰り返しです。かの有名な孔明がこんなに後半になってからじゃないと出てこないのか!とか驚くことばかりで、とうとう同じ作者の『項羽と劉邦全12巻』も集めてしまいました。散財の価値がある横山マンガです。
読売新聞日曜版で連載中の人気コミックがついにコミック化!プロ野球界初の猫投手・ミー太郎(1歳)の好プレー・珍プレーを描いた23コママンガです。年棒は猫缶、背番号は222。デーゲームはちょっと眠たくてナイトゲームは目がぱっちり。途中交代されるとイラついてベンチやバットで爪を研ぐ。うちにいるネコ(15歳)も猫ピッチャーほどではありませんが、まだまだ元気。猫好き・野球好きでない方にも十分笑っていただける『猫ピッチャー』です。
世界経済危機を早くから警告していたエコノミスト水野さんの新刊は出たらつい買ってしまいます。札幌本店の前は台湾・バンコク勤務で、現地の急激な経済成長を目の当たりにしてきたため、アジアを含む世界経済の今後は非常に気になるところです。等しく一定のレベルにまで成長を遂げたとき、国は果たしてどうなっていくのか。同じ集英社から出ている『超マクロ展望 世界経済の真実』もおすすめです。
2013年夏、中高生×琴似(コトニ)のまち×プロの映画人。〈地域で撮る映画制作〉の全てがこの一冊に。スタッフ・キャスト関係者50人近くの声を一挙掲載!映画によるまちおこしや映像制作の参考になる制作スケジュール、シナリオも採録。映画は札幌公開を終え(1500人動員!)、今後は全道各地および東京での上映へと広がっています。
アメリカ・ミシガン州で一緒に育つ柴犬マルと一茶くんを母親が撮影した大人気写真集。第二弾『ぼくのともだち』も出ていますが、どちらを先に読んでもページをめくるたびにわき上がるほっこりとした温かい気持ちに変わりはありません。本当の兄弟みたいに遊び、眠り、成長する。タイトルどおり、ことばに拠らないつながりが大勢の読者の心を掴んでいます。
©2025北海道書店ナビ,ltd. All rights reserved.