北海道書店ナビ

北海道書店ナビ  第143回 たけやま書店

書店所在地はこちらをご覧下さい。

心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?


札幌隣接の恵庭市・漁町(いざりまち)商店街、通称「遊ingロード商店街」にある個人書店の「たけやま書店」。先代が脱サラして始めた店を長男の竹山章一さんが受け継ぎ、2階ではミニギャラリーも無料開放している。[2013.9.30]

[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=W4xycVg0pI8]

「本好きの親父が書店を始めたのが昭和42年。私が中学1年生のときでした」。そう語る竹山章一さんが家業に入って早37年。午前中、市内の配達に回っている間は現在80代になった先代が店頭に立つこともあるという。
いまどきの個人商店は大半が近隣の病院や美容室に雑誌を届ける配達で経営を支えている。たけやま書店の場合、午前2時にその日の入荷分が到着。竹山さんは朝5時から検品・仕分けを始めて、「朝イチの売店に並ぶ雑誌が間に合うように」8時に店を出発する。
毎月20日などの雑誌発売日には作業量がぐっと増え、「これに台風や大雪による入荷遅れが重なると、もうてんてこまい」。普段何の気なしに買っている雑誌も “届けてくれる人がいればこそ”の商品なのだと再認識させられる。

取材中、顔なじみらしいお客様が入ってきて「買おう買おうと思っていて忘れていた」慶弔袋やクリアファイルなど必要なものを一気に買い込んでいった。「いまの恵庭には事務用品専門店がないので、コンビニには置いてないものをうちで買っていってくださるお客様が多いんです」。確かに慶弔袋コーナーを見れば選びがいのある品揃え。文具店としての役割もしっかり果たしているようだ。

店がある漁町商店街、通称「遊ingロード商店街」は20年前、道路整備にともない通り沿いの店が一気にリニューアルした。たけやま書店もそのとき店を改装し、2階に10坪弱のミニギャラリーを併設した。「絵や写真、書など趣味やサークルでやっているみなさんに無料で開放しています。高校生とか市井のひとを応援したいから有名な方はお断り(笑)」。“小さな店の小さなギャラリー”を気軽に使ってほしい、と呼びかけている。
最後に好きな作家を訊ねたところ、「永六輔さん」と即答してくれた竹山さん。「『遠くへ行きたい』っていう旅ものが好きでね、学生時代に本で紹介されていた倉敷に行ったこともあるんですよ。懐かしいなぁ」
Store picture

2階にある無料開放のミニギャラリー



地元の同人誌「恵庭市民文芸」を応援するのも書店の務め。



コンビニにはない品揃えの文具や事務用品を探しにくるお客様も。


Basic information
【  住    所  】恵庭市漁町99番地
【 電 話 番 号】0123-34-0626
【 営 業 時 間】9:00〜20:00
【 定  休 日  】年中無休

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