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北海道書店ナビ  第132回 MARUZEN 札幌北一条店

書店所在地はこちらをご覧下さい。

心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?

札幌中心部の地下歩行空間11番出口直結、井門札幌ビルのエレベーターを上がれば地下からそのまま来店することができるMARUZEN札幌北一条店。2010年の開店から3年近くが過ぎ、現在は札幌駅と大通間のビジネス街で唯一の地上書店となった。[2013.7.15]

[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=O_WTD5OGQRA]

2010年にオープンしたMARUZEN札幌北一条店。2011年には地下歩行空間が開通。今年の初夏には大通のリーブルなにわが文教堂に替わり、老舗のアテネ書房が閉店した。こうした一連の出来事から受ける影響を北一条店の佐藤圭吾店長に訊いたところ、「正直に申し上げて変化はほとんどありません」と意外な回答が。「近隣のお客様にとって当店は“なじみの居酒屋”状態(笑)。今来てくださるお客様をいかに離さないようにするか、現状維持を守り抜くことが大切」と話す。

オフィス街という場所柄、「ビジネス」は重要なキーワード。通常書店なら文芸の新刊や話題書で埋めつくされる壁面ディスプレイも「ビジネス定番」「ビジネス新刊」といった細やかな区分に分けられている。「お客様は30代から50代が中心。新人世代の自己啓発本よりもどうやって人を動かすかなどの組織論や人材育成に関する分野がよく動きます」。

雑誌につぐ主戦力が文庫である同店では、専門性の高さに定評のあるちくま文庫と岩波文庫が札幌市内屈指の品揃え。ちくまのトレードマークであるオレンジ色の帯が入った黄色いカバーや、岩波独自の色別ジャンルが一目でわかる背表紙がびっしりと並ぶ文庫の棚は、本好きにとって時間を忘れさせてくれる空間だ。特に岩波の棚には「版元にももう在庫がないのでここで買ったら売り切れ」になるという超貴重な〈岩波文庫品切本〉コーナーも。
「ちくまや岩波の品揃えは読書家のお客様にとって書店の質を測るバロメーター。たまに“よくこの本を置いていたね!”とお褒めの言葉をいただくこともあります」。
奇抜な企画を仕掛けるよりもまずは〈普通のものが普通に置いてある〉書店が目標、と話す佐藤店長。ベテラン書店員が担当しているセンスあふれる文芸コーナーなど同店の知られざる魅力を今後どう外に打ち出していくか、次の課題に立ち向かう。

Store picture

壁には岩波書店専用の新刊コーナーも設けている。

売れ筋雑誌は『東洋経済』『週刊ダイヤモンド』などのビジネス系。

Basic information

【  住    所  】札幌市中央区北1条西3丁目2井門札幌ビル1F
【 電 話 番 号】011-232-0222
【 営 業 時 間】10:00〜21:00
【 定  休 日  】年中無休

佐藤店長がセレクト! 3冊のおすすめ本

1)トム・ウッド著「パーフェクト・ハンター」(早川書房)

ガイブン(外国文学)好きの自分が独断と偏見で選んだ3冊をおすすめします。最初は映画のジェイソン・ボーンシリーズを思わせる『パーフェクト・ハンター』から。主人公はプロの暗殺者ヴィクター。ストイックなキャラクターで怒濤のピンチを乗り越えていく姿に“男は頑張んなきゃだめだ”と教わります。

2)マーク・グリーニー著「暗殺者の正義」(早川書房)

こちらもクライムアクションで、前作『暗殺者グレイマン』に続く傑作冒険もの。“グレイマン(人目につかない男)”と呼ばれる暗殺者ジェントリーはクールな一匹狼。映画の『ランボー』や『ダイ・ハード』を連想する方もいるようで、スピーディーな展開にページをめくる手がとまりません!前作よりも二作目のほうに軍配を上げたいです。

3)スティーヴ・ハミルトン著「解錠師」(早川書房)

2010年にブックデザインを大幅にリニューアルしたハヤカワポケットミステリからビビッドな赤い表紙の本作を選びました。8歳の時に言葉を失ったマイクはどんな錠も開けることができる才能の持ち主。高校生でプロの金庫破りの弟子となり、芸術的な腕前を持つ解錠師に成長するが…。本作以外にもスタイリッシュな表紙が読書心を誘うポケミスシリーズ、ぜひご注目ください!

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