心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?
札幌駅の利用者なら誰でも一度は立ち寄ったことがあるはず。JR札幌駅西口改札を出てすぐの札幌弘栄堂書店パセオ西店。立地の良さに甘えない独自の棚づくりに定評があります。[2011.5.30]
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弘栄堂パセオ西店 赤木伸康 店長
足早な客が多い駅の書店は<瞬時に旬の本がわかる>ことが大切。店の入口に設けたイベントコーナーには現在、震災関連の本を紹介。段ボールに手書きしたポップの先には映画化の話題作が山積みされ、駅通路を行き交う人々の視線を集めています。
店内の文庫にも担当者のおすすめポップがこまめに付けられ、カルチャー系の棚はいつも新鮮な発見が満載!赤木伸康店長も「“任せて安心” の担当者たちが頑張っています」と話してくれました。
営業時間は朝8時から夜9時まで。
【人気本BEST3】
第1位:「謎解きはディナーのあとで」東川篤哉著(小学館)
第2位:「八日目の蝉」角田光代著(中央公論新社)
第3位:「すぐに実行できるのに誰も教えてくれなかった考える力をつくるノート」茂木 健一郎、他著(講談社)
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−新進気鋭か往年の味か、今年の顔に期待が高まります
私、赤木がおすすめする作家は、綿密な取材と細部にまで行き届いた描写で知られる吉村昭さんです。北海道を描いた著書も多く、開拓時代の月形が舞台の「赤い人」や、かつての留萌苫前村で起きた獣害事件を下敷きとする「熊嵐」が出ています。が、今はやはり「三陸海岸大津波」がイチオシ。明治29年、昭和8年の大津波を取材したドキュメンタリーで、「3.11」以降“教訓の書”として再び脚光を浴びています。新刊に混じって当店の文庫売上トップ5にランクイン。必読です。
魅力的な装丁の本
−手触り、温もり、美しさ…手元に置きたくなる装丁の魅力
糸井 重里著「羊どろぼう。」(東京糸井重里事務所)
奈良美智さんが描いたかわいい表紙のイラストに惹かれて購入、という方も多いと思います。「ほぼ日刊イトイ新聞」に書いた一年分の原稿やTwitterに記した一年分の全ツイートから厳選したベスト・オブ・糸井重里。裏表紙の無粋なバーコード表記にもぬくもりのある遊び心を加えるところは、さすがイトイ流。
北海道ゆかりの本・作家を応援しています!from北海道本担当者
−地元・北海道にまつわる本を読んで、新たな発見しませんか
「HO」(株式会社ぶらんとマガジン社)「O.tone」(株式会社あるた出版)バックナンバー
旅行者や地方からの買い物客が降りる札幌駅ですので道内ガイドや情報誌は定番で取り扱っています。なかでもプッシュしたいのは、大人の地元民も興味をそそられる「HO」や「O.tone」などの雑誌系。バックナンバーも置いており、最新号に限らない充実した情報をお届けしています。「買いそびれた」とお困りのお客様にも好評です。
コーナー情報
「東日本大震災コーナー」4月9日〜6月30日(予定)まで
震災写真集、原発・エネルギー問題、今後の日本など震災関連の本を一同に展開しています。
今月のオススメ本
万城目学著「プリンセス・トヨトミ」(文藝春秋)
5月28日から全国上映が始まったばかりの映画「プリンセス・トヨトミ」の原作本。「大阪全停止!」という衝撃のキャッチコピーに誘われます。映画化にあたり一部の登場人物の性別を入れ替えたりとひねりを加えた配役がどう活躍するのか、私も劇場で確かめたいと思っています。ちなみに私の脳内キャストでは“ミラクル鳥居”は阿部サダヲさんでした。皆さんはいかがですか?
週間売筋ランキング [対象期間:4月28日〜5月5日]
文庫
第1位:「巡査の休日」 佐々木譲 著 (角川春樹事務所)
第2位:「八日目の蝉」 角田光代 著 (中央公論新社)
第3位:「プリンセストヨトミ」 万城目学 著(文芸春秋)
文芸書
第1位:「謎解きはディナーのあとで」 東川篤哉 著 (小学館)
第2位:「ゴーストハント 4 死霊遊戯」小野 不由美著 (メディアファクトリー)
第3位:「ユリゴコロ」 沼田まほかる著 (双葉社)
ビジネス書
第1位:「考える力をつくるノート」 茂木健一郎著(講談社)
第2位:「ディズニーの教え方」 福島 文二郎著 (中経出版)
第3位:「1分間ドラッガー」 西村克己著 (ソフトバンククリエイティブ)
趣味・生活書
第1位:「体脂肪計タニタの食堂 500kcalのまんぷく定食」 タニタ著 (大和書房)
第2位:「続・体脂肪計タニタの食堂 もっとおいしい500kcalのまんぷく定食」 タニタ著 (大和書房)
第3位:「量る・計る・食べるダイエット」タニタ 体重科学研究所編 ケンタロウ著 (アスペクト)
児童書
第1位:「バムとケロのもりのこや」 島田ゆか 作/絵 (文渓堂)
第2位:「もぐらバス」 佐藤雅彦著 (偕成社)
第3位:「3歳のえほん百科」 藤永 保ほか著 (講談社)