第37回 札幌明正堂書店 麻生店
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心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?
『こちらのお店は閉店しました。』
地下鉄南北線麻生駅直結の東光ストア2階にある札幌明正堂書店麻生店。1階で買い物を終えたお母さんがたや、同じフロアにある小児科待ちのちびっこたちが「何かおもしろい本はないかな?」と集まってくる。[2011.7.25]
案内役は札幌明正堂で書店員歴26年のキャリアを誇る小笠原聖子店長。旭ケ丘店、元町店を経て2009年オープンの麻生店に赴任した。店は主に女性客が多く、同じフロアに小児科もあることから兄弟の診察が終わるのをここで待っている子どもたちの姿もよく見かけると言う。
店側も子どもの読書習慣を育むために、毎月第4木曜日の午前11時半から30分間、参加無料の「おはなし会」を行っている。対象は幼稚園前のちびっこ層。店の一角にラグマットを広げ、前半は児童書担当の田井さんによる絵本の読み聞かせ、後半は小笠原店長の紙芝居という2部構成。毎回10組近くが参加している。参加者にはかわいいクマさんの出席カードが配られ、シールが10枚たまると500円分のお買い物券と交換してくれる。
小笠原店長には旭ヶ丘店時代の「おはなし会」にこんな思い出がある。会に熱心に通ってくれた女の子が小学3年生になり、母親と再び来店した。「読んでもらった本のこと、この子覚えているんです」。
母親の言葉に驚かされた。「その子は小学校高学年で三浦綾子さんの『氷点』を読むような読書家でしたから、もしかしたら本好きになるお役に立てたのかもしれないと思うと嬉しいですね」
他にも、今注目の「カーヴィーダンス」コーナーを設け、夏ヤセしたい女性たちを応援する札幌明正堂書店麻生店。「“ダンス”なので20代・30代が中心かと思っていましたが、40〜50代の方にも人気です」。話題沸騰のダイエット本はここでも圧倒的な人気を見せていた。
コミックは“大人買い”派が多いという麻生店
●小笠原店長がセレクト!3冊のおすすめ本
大谷英之著「ゆふいんの風」(現在絶版/1993年・山と渓谷社)
いきなり絶版本の紹介で恐縮ですが、手足に重度の障害を持った奇形猿・大五郎のことを書き続けた著者によるフォト・ドキュメント。障害、自然、動物との関わり方、環境問題など色々なことを考えさせられました。人と環境、地球にとって何が良いのか、大切なのか。今の原発問題を抱える時期に改めて読み直したい一冊です。
「もっとくらべる図鑑(小学館の図鑑 NEO+ぷらす)」(小学館)
夏休み前に「今年の自由研究は何にしよう」とお悩みのご家庭も多いはず。困ったときのヒントにぜひ開いてほしい図鑑です。前作「くらべる図鑑」は“生き物”などのテーマ別でしたが、今度の「もっと…」は“大きさ”“行動”“場所”“時間”という新たな切り口で構
成されています。見やすくて分かりやすい、これで学力アップ!
■装丁が魅力的な本■田中マルコ著・松井 雄功イラスト「ある日 犬の国から手紙が来て」(小学館)
永遠の眠りについた犬が「犬の国」から大好きな家族の幸せを願って手紙を出すというファンタジー本。私も過去に何度か愛犬を送ったことがあり、心のふんぎりがつかないつらさはわかります。でもそういうときにこんな手
紙が届いたら…。「うちの子が一番」と思っているすべての飼い主さんに“そのとき”が来たらぜひ思い出してほしい物語です。
フェア情報 お話会
7月28日(木)AM11:30より かみしばい「せんたくねこさん」絵本「ねこざかなのはなび」(参加無料)
週刊売筋ランキング 対象期間 平成23年7月11日〜7月17日
文庫
第1位:「一矢ノ秋」 佐伯泰英 著 (双葉社)
第2位:「神様のカルテ」 夏川草介 著 (小学館)
第3位:「夕映え天使」 浅田次郎 著(新潮社)
文芸書
第1位:「一度きりの人生だから」 青山俊董 著(海竜社)
第2位:「日本男児」 長友佑都 著(ポプラ社)
第3位:「ニッポンの嵐」(角川GP)
ビジネス書
第1位:「千年震災」 都司嘉宣 著(ダイヤモンド社)
第2位:「本当にわかる心理学」 植木理恵 著(日本実業出版社)
第3位「日本中枢の崩壊」 古賀茂明 著 (講談社)
趣味生活書
第1位:「大人の女は節約生活がうまい」(マガジンハウス)
第2位:「好評の「小さなおかず&汁もの」レシピを集めました。」(オレンジページ)
第3位:「樫木式カーヴィーダンスで部分やせ」 樫木裕実(学研)
児童書
第1位:「もっとくらべる図鑑」(小学館)
第2位:「かいけつゾロリのはちゃめちゃテレビ局」 原ゆたか著 (ポプラ社)
第3位:「ぼくアンパンマン」 やなせたかし著 (フレーベル館)