北海道書店ナビ 第128回 アカシヤ書房ちとせモール店
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心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?
北海道書店ナビは今週から2週続けて「千歳」篇。初回はスーパーアークスやサンドラッグなどくらしに役立つ専門店が集まるショッピングモール「ちとせモール」1階、駐車場側から入ってすぐのアカシヤ書房から紹介したい。[2013.6.17]
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=OJKqmxVTBF0]
アカシヤ書房の経営会社は札幌白石区本社の株式会社アカシヤ。TSUTAYAのフランチャイズ店舗を千歳と札幌に1店舗ずつ展開しているが、直営店はこのアカシヤ書房のみとなる。
約110坪の店で迎えてくれた従業員の伊藤信司さんは以前TSUTAYAサーモンパーク店にいたが、2009年11月のアカシヤ書房開店と同時に異動。そのとき、本人と一緒に持ち込んだものがあるという。「ちとせモールはファミリー層のお客様が多いので、小さいお子さんのためにサーモンパーク店でもやっていた『本の読み聞かせ会』を始めることにしました」。毎週第3土曜日の午後2時から伊藤さんたちスタッフが4冊の絵本を読んでいる。
読み聞かせで心がけていることは?と訊ねると、「“絵本の内容をじっくり聞かせるために身振り手振りはつけないほうがいい”というのが読み聞かせの定番ですが、私は一番最初に読む、つかみ的な役どころ。表情豊かにやることで子どもたちの注意を引きつけてから次のスタッフにバトンを渡すようにしています」。
すでに40回以上を数える同店の定番企画だが、読むほうにとっては毎回緊張がつきもの。事前練習で十分心の準備を整えてから本番を迎えているという。
通常の店内は女性誌を中心に少年少女のコミック誌が人気。「ちゃお」は毎号70冊が完売し、「コロコロコミック」も50冊近くの売上を維持している。面白いところでは、ファイルマガジンの「自衛隊モデルコレクション」や航空誌が売れ筋だというのも航空自衛隊基地があるご当地ならでは。「欠番が出ないように定期購読されているお客様もたくさんいらっしゃいます」。
仕事上の挨拶以外にもレジカウンターでの一言二言でお客様と交流するのがこの仕事の魅力と話す伊藤さん。「絵本の読み聞かせ会を含め今後も地域の皆様のお役に立てるようせいいっぱい努力してまいります!」
Store picture
自衛隊の基地・駐屯地がある千歳らしく自衛隊関連や航空誌が人気!
売上げに貢献しているのはティーン誌や30〜40代以降のミセス誌が中心。
Basic information
【 住 所 】千歳市勇舞8丁目1-1ちとせモール1F
【 電 話 番 号】0123-26-6638
【 営 業 時 間】10:00〜20:00
【 定 休 日 】年中無休(元旦を除く)
伊藤さんがセレクト! 3冊のおすすめ本
1)アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ著「話を聞かない男、地図が読めない女」(主婦の友社)
二十歳のときに読んで「そうだったのか!」と感銘を受けました。まっすぐに結果を目指す男性と、ブレインストーミングの女性。男女の違いを脳構造からひもとき、男性と女性の良好なコミュニケーションづくりに役立つ名著です。読めばすぐ身に付く…とはいかないかもしれませんが、知っておけばささいなすれ違いが回避できそう。
2)桜井章一著「努力しない生き方」(集英社)
麻雀の裏プロの世界で20年間無敗を誇る雀鬼、桜井章一先生が説く“やわらかな”生き方指南本。いい波がきてるときにのる、というのはよく聞く話ですが、本書は大きな苦境の波に飲まれたときにも逆わず、“あるがまま”に行動することの大切さを教えてくれます。雀鬼の著作というと引かれがちですが、手に取りやすい新書なのでビジネス書感覚でぜひ!
3)森博嗣著「すベてがFになる」(講談社)
私のおすすめ本No.1!工学博士・小説家の2つの顔を持つ著者デビュー作です。世界の事象を「幻想」ととらえる世界観と、理系分野独得の論理的なトリックで構成された筋立てでたくさんの本格ミステリィファンに愛読されています。このちょっと不可思議な表紙も納得の“他では読めない”作品世界をお楽しみください!