北海道書店ナビ第74回 アイブック イトーヨーカドー恵庭店
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心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?
JR「恵み野」駅そばのイトーヨーカドーは2階に駐車場があり、1階にテナントが集合するワンフロアタイプ。その一角に約70坪のアイブックを発見! 店内には清算前のショッピングカートを押しながら気軽に本を選ぶお客様の姿があった。【2012.4.23】
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=UUcGmVif9Tw]
アイブックイトーヨーカドー恵庭店は2009年8月に開店。棚の間隔はショッピングカートごと通れるほど広く、カートにちょっと重い買い物袋をのせたまま雑誌をパラパラ…なんてこともできるようだ。
店長代理の尾崎洋さんは恵庭店のオープンと同時に札幌からの異動で現職に。「お客様に気軽に声をかけていただけるアットホームな店づくり」を大切にする。
店の傾向を尋ねると、「これはどの地方店も同じかもしれませんが、道内情報誌の売上は札幌に比べるとおとなしめ。どの媒体も札幌ネタが中心なので仕方がないことなのかもしれません」と分析する。
地元誌はありますか?という問いには「『恵庭市民文芸』という文芸誌が年に2回出ています。関係者のお仲間が楽しみにしてらして、“次号はまだ?”というお問い合わせをいただきます」
恵庭といえば、「花のまち」である。とりわけアイブックがある恵み野地区はガーデニングによるまちづくりで知られている。ということは、さぞやガーデニング関連本の売れ行きが好調?と思いきや、「僕も異動当初はそう思って入門書フェアなどもやりましたが、恵み野にお住まいの皆さんはすでに玄人クラス(笑)。勉強会や情報交換も盛んで、入門書よりは『花新聞ほっかいどう』などの専門紙が人気です」
書籍や文具以外のサービスを聞くと、現在店頭では3000円以上お買い上げのお客様に抽選で日本ハムファイターズホームゲーム(札幌ドーム戦)のペアチケットが当たる応募券をプレゼント。昨年から始めたところ好評で、今年も継続中なのだという。
他に、なつメロがずらりと揃ったCD棚や名作DVD 10枚セットが2000円足らずというお得な企画商品も目についた。「僕らが入る前はCD・ DVDショップだったので、お客様から“置かないの?”という声があったんです」。お客様の声に耳を傾けた甲斐があり、「細くて長い売れ行き」がこれからも続きそうだ。
Store picture
Basic information
【 名 称 】アイブックイトーヨーカドー恵庭店
【 住 所 】恵庭市恵み野西2丁目1イトーヨーカドー恵庭店1F
【 電 話 番 号】0123-37-5530
【 営 業 時 間】朝 9:00〜21:00
【 定 休 日 】年中無休
尾崎さんがセレクト!3冊のおすすめ本
1)高橋美夕紀著「スープカレー」(リンダブックス)
北海道のスター(?)大泉洋が所属するTEAM NACS主演ドラマの小説本!札幌を舞台にアラフォー5人が真剣に生きる物語です。NACS人気はもちろん、ここ恵庭でも健在です!
2)なかむらるみ著「おじさん図鑑」(小学館)
僕自身が初めて見た瞬間に「なんだコレ、おもしろそう!」と一目惚れ。編集者の紹介によると「イラストレーターの著者が取材を4年間重ねた集大成」だそうで、イラストがとにかく上手! ページをめくるごとに作者のおじさん好きがうかがえます。
魅力的な装丁の本)「アランの幸福論」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
ここ数年の間に哲学入門書や名言シリーズがすっかり定着した感のあるディスカヴァーさんから、真っ白な表紙が印象的な「アランの幸福論」を選びました。本の顔である表紙はどれも華やかなものが多いなかで、このシンプルな白の主張はインパクト大。手に取ろうという気持ちを起こさせます。