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第308回 札幌ポエムファクトリー出版記念パーティー

初の詩集を発行した札幌ポエムファクトリーの皆さん。右端の男性が講師を務めた詩人のマツザキヨシユキさん。

[出版記念パーティー]12人の「愛」を詩というカタチに
札幌ポエムファクトリー出版記念パーティー

[2017.1.23]

谷川俊太郎展をきっかけに札幌で詩の教室を開催

2016年12月18日、札幌市中央区のD&Departmentで、詩集『愛のカタチは詩のカタチ』の出版記念パーティーが開かれた。
著者である団体「札幌ポエムファクトリー」は、札幌や北見、芽室など道内在住のメンバーが集う詩作スクール。東京から詩人のマツザキヨシユキさんを”技術指導員”に迎え、2016年2月から隔月で札幌教室を開催している。

出版にいたるまでの道のりを関係者にうかがった。
きっかけは、執筆者の一人であり詩集の編集も担当した札幌のライター古川奈央さんが2015年に開いた、敬愛する詩人の谷川俊太郎さんの企画展「とても個人的な谷川俊太郎展」だった。
そこで知り合った3人、谷川さんと詩のデザインレーベル「oblaat」を設立したマツザキヨシユキさんと「子どもの時から文章を書くことは好き」という学校法人北邦学園理事長の佐賀のり子さん、古川さんたちが意気投合し、マツザキ氏が東京で開いている詩の教室の札幌開催を企画。
Facebookでの参加者募集に反応した人々が集まり、「目標を定めたほうが励みになる」と今回の詩集出版に向けて取り組んだ。

愛のカタチは詩のカタチ
札幌ポエムファクトリー  ポエムピース

タイトルはマツザキ氏が命名。装丁・デザインは岩見沢のデザイナー上仙文江さんが担当した。B6型変形・1冊1200円。主要書店で好評発売中!

家族への想いや心を傾ける対象を「伝わる」ことばで表現

出版記念パーティーでは執筆した12人の詩人が紹介され、出席した10人が自作を朗読した。

職業も年齢も多彩な詩人たちは、大半が詩作初心者。ことばで表現する開放感を共有した。

小学3年のときに谷川さんの詩集『みみをすます』を読んだナカザキアコさんは、会場に来ていた愛息子に向けて「マイスイートベビー」を読み、ランドスケープデザイナーの片桐尉晶(やすあき)さんは夏の風景を綴った「入り江で」を朗読した。

書いてはじめて見えてきた思いもある。詩を書くようになり「亡くなった母のことしか書けない自分に気がついた」と打ち明けたのは、この日の司会も務めた兎ゆうさんだ。「詩を書くことに出会えてよかった」と感謝のことばを口にした。

札幌ポエムファクトリーの”工場長”でもある佐賀さんは「佐藤雨音」のペンネームで執筆。

詩を書く、とは特別な人にしかできないことだろうか。そもそも、詩を書く教室では何をどう、教えるのか。
指導するマツザキさんは「言葉の出口をつくること」だと語る。教室では自分が書いてきた詩を読み、解説し、他のメンバーの詩を講評する経験を積む。
「ただ自分の心情を吐き出すのではなく書きたいことが書けているか、自分以外の読者にそれが伝わっているか」を基準にことばを選び、構築する姿勢を身につけていく。

指導を受けたメンバーは「自分の心の奥底と向き合い、詩に書くことで浄化されていく」「書いていると気持ちが救われる」と発言。自作の詩集を手にした皆が、”詩人”の自分と出会えた喜びに輝いていた。

この日、「詩のある出版社」ポエムピースから『谷川俊太郎リフィル型詩集』(谷川俊太郎/古川奈央・選)の発売も発表された。詳細はhttp://poempiece.com/まで。

●札幌ポエムファクトリーは生徒募集中!
偶数月の平日開催(詳細は事務局にお問い合わせください)
2月は13日月曜19:00~/14日火曜13:30~の2回開催です。
nrk-saga@hoppou-gakuen.ed.jp
TEL.080-3502-7100

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