北海道書店ナビ第76回 ゲオ札幌北33条店
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心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?
札幌新道と北大通りの交差点角、ベスト電器B・B札幌本店2階にあるレンタルショップ「ゲオ札幌北33条店」に2012年3月から新刊販売の書籍コーナーがオープン! 書店不足に不便を感じていた近隣の住民を喜ばせている。【2012.5.14】
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=d7jmQWNAMMU]
ベスト電器B・B札幌本店2 階の一角
今回紹介するのは「ゲオ札幌北33条店」の書籍コーナー。ベスト電器B・B札幌本店2 階の一角に新刊販売スペースができたと聞いて訪れた(古書販売は対象外、コミックレンタルはレンタルコーナーで受付)。
取材に応じてくれたアシスタントマネージャー奥村佳子さんによると、2012年3月3日の新設以来、好評の声が寄せられ、最寄り駅の地下鉄南北線「北34条駅」利用者と思われる20代、30代のビジネスマンの姿が多く見られるという。
以前はベスト電機の1階に書店が入っていたが、そこの閉店以降は長らく北34条エリアは書店不足が続いていた。「荷物になる雑誌はできるだけ家の近くで買いたい」「休日に書店で時間をつぶせたら」と願う住人たちには、待望の書籍コーナーオープンだったに違いない。
スペースは約80坪で、コミック・文庫、話題書、雑誌という3つの大きなシマに分かれている。新書や児童書、既刊の文芸書などは置かずに「旬」のものに絞ったラインナップが特徴だ。
ゲオ共通のポイントカード「Ponta(ポンタ)」は書籍でも利用可能。
いちおしの「メディア化コーナー」
レジ前には店がいちおしの「メディア化コーナー」を常設。4月末の取材時には「宇宙兄弟」の原作コミックが平台で展開され、 “宇宙つながり”で「はやぶさ」関連の書籍も置いていた。
「映画『はやぶさ』のDVDレンタルを後押しできるような、ゲオらしい相乗効果につながれば」と、奥村さんも力を入れている。
「宇宙兄弟」の前には釧路ロケの映画「僕等がいた」原作コミックも50冊以上売り上げ、幸先のいいスタートをきったゲオ札幌北33条店書籍コーナー。「まだできたばかりなので存在を知っていただくことが最優先。お客様の声を聞きながらこれから充実させていきますので、みなさまのご来店を心よりお待ちしています!」
Store picture
Basic information
【 名 称 】ゲオ札幌北33条店
【 住 所 】札幌市北区北33条西5丁目120-1
【 電 話 番 号】011-708-4351
【 営 業 時 間】朝 10:00〜深夜0:00
【 定 休 日 】年中無休
奥村さんがセレクト!3冊のおすすめ本
1)東野圭吾著「容疑者Xの献身」(文藝春秋)
探偵ガリレオ・シリーズの中でも最高傑作の呼び声が高い「容疑者X」文庫版。第134回(平成17年度下半期)直木賞も受賞しています。
私の場合、ミステリーやトリックものはメディア化されてもあまり見に行かないほうだったんですが、この「容疑者X」ではじめて小説がメディア化される面白さを知りました。心に残った場面はDVDで見直しができますし、個人的には堤真一さんがカッコよかったです(笑)。
2)三上延著「ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち」(アスキーメディアワークス)
こちらも文庫から、20代前半を中心としたお客様に好評の一冊をご紹介します。北鎌倉で古書堂を営む美人店主のもとにさまざまないわくつきの古書が持ち込まれる…という謎ときもの。表紙のきれいなイラストに惹かれて、でしょうか。気がつけば売れている人気作品です。2巻が出たばかりなので今ならすぐに追いつけます!
魅力的な装丁本) 三浦しをん著「舟を編む」(光文社)
言わずと知れた「本屋大賞2012」大賞作品。辞書作りという題材にふさわしい装丁で、ぱっと見は辞書そのもの。通常の単行本と同じ紙素材とは思えない表紙に驚かされます。辞書編纂という特殊な内容がいささかとっつきにくいかもしれませんが、ストーリーテーリングに定評のある作者の力で登場人物の一人一人に共感できる物語です。