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第10回 紀伊國屋書店札幌本店

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心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?

【実用書売場ご担当】 富田迪子さんに伺いました。

ココに注目!〜実用書売場編〜
〜様々な売場で構成され、知られざる工夫がなされている「書店」のココに注目!〜 【2011.1.11】

実用書売場担当:富田迪子さん

実用書売場担当:富田迪子さん



【棚作りのポイント】

富田:例えば、同じ「料理本」でも実用書は判型がまちまち。極端な不揃いが気にならないようにバランスのとれたディスプレイに気を配っています。また、「これぞ」という一冊を求めて数冊抜き出して見比べるお客様が多く、棚はすぐに乱れがち(笑)。次のお客様がいらした時に見苦しくないように“いつでも整理整頓”が実用書棚の大きなポイントです。

2011年 期待の作家
〜新進気鋭、往年の味・・・新しい魅力に期待〜

富田:今とても勢いのある作家は、2010年出版の『光媒の花』が山本周五郎賞を受賞した道尾秀介さんです。ホラー作家として売り出しましたが、2005年に出した『向日葵の咲かない夏』は描写が緻密で読者をぐいぐいと物語に引き込むパワーがあり、最後には心臓をぐっとわしづかみにされるようなどんでん返しが…今後の直木賞候補にも名を連ねるにふさわしい力を伸ばしてきたと思います。

装丁が美しい本
〜肌触り、温もり、美しさ・・・手元に置いて飾りたくなる本。その味わい深さを感じて〜

「地元の風景画と知らずに、“装丁買い”していました。」
湯本香樹実著『岸辺の旅』(文藝春秋)
富田:学生時代、美術史専攻だったので装丁買いの常連でもある私ですが、湯本香樹実著『岸辺の旅』もそのひとつ。カバーイラストの風景画から感じられるえも言われぬ寂りょう感に惹かれ、手に取りました。後で調べると絵のタイトルは『石狩川の午後』。冬の北海道をよく描いた相原求一朗の作品だったんです。自分の心に響いた装丁が偶然にも地元の身近な土地を描いたものだと知り、さらに愛着がわいた思い出深い一冊です。

北海道ゆかりの本・作家を応援しています!from北海道本担当者
〜地元・北海道にまつわる本を読んでみませんか。新たな発見があるかも〜

佐藤泰志著『佐藤泰志作品集』(クレイン)
“ちょっと興味がある”から“深く知りたい”まで北海道にまつわる本を幅広く楽しんでいただけるようにラインナップを工夫しています。『海炭市叙景』に感銘を受けたなら次はこの本。佐藤泰志という天才をまるごと堪能してください!

フェア情報
〜書店スタッフの目利きによるイチオシフェアに注目〜

「世界芸術旅行フェア」(2階芸術書売場) 開催中〜2011年1月下旬まで
世界各国を特集した「写真集」「絵本」「デザイン書」「雑貨本」等を集めて展開しています。
旅に出る前の空想旅行を楽しんでみませんか。
「ビジネス書ベスト100」(2階ビジネス書類売場) 開催中〜2011年1月下旬まで
毎年恒例の人気フェア。
2010年に札幌本店で売れたビジネス書:ベスト100を揃え、大々的に展開しています。
2011年の仕事のヒントに活用してください。

今月のオススメ本

北海道大学CoSTEP著『鈴木章 ノーベル化学賞への道』(北海道大学出版会)
2010年ノーベル化学賞を受賞した鈴木章北海道大学名誉教授の「クロスカップリング反応」を、脚注や図解をふんだんに盛り込んで一般向けにわかりやすく解説した一冊です。経歴やエピソードから鈴木さんの人柄をうかがい知れるやさしい内容になっています。

週間売筋ランキング [対象期間:2010年12月27日〜2011年1月2日]

文庫
第1位:「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎著(新潮社)

第2位:「スカーペッタ 核心<上>」パトリシア・コーンウェル著(講談社)

第3位:「スカーペッタ 核心<下>」パトリシア・コーンウェル著(講談社)
文芸書
第1位:「傾物語」西尾維新著(講談社)

第2位:「KAGEROU」齋藤智裕著(ポプラ社)

第3位:「くじけないで」柴田トヨ著(飛鳥新社)
ビジネス書
第1位:「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら」
岩崎夏海著(ダイヤモンド社)

第2位:「20代でやっておきたいこと」川北義則著(三笠書房)

第3位:「マネジメント 基本と原則<エッセンシャル版>」
P.F.ドラッカー 上田惇生(ダイヤモンド社)
趣味生活書
第1位:「体脂肪タニタの社員食堂」タニタ著(大和書房)

第2位:「30日できれいな字が書けるペン字練習帳」中塚翠涛著(TJMOOK)

第3位:「続 体脂肪計タニタの社員食堂」タニタ著(大和書房)
児童書
第1位:「劇場版イナズマイレブン最強軍団オーガ襲来」冨岡淳広、日野晃博著(小学館)

第2位:「かいけつゾロリのだ・だ・だ・だいぼうけん!後編」原ゆたか(ポプラ社)

第3位:「こども論語塾 その2」安岡定子、田部井文雄(明治書院)

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