心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?
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取材は株式会社進藤書店の松家誠髙専務に対応していただいた。同社が苫小牧で経営する店は現在3店舗。ときわ町の本店と今回訪ねた日新町のB-Top店、そして文具のみを取り扱う店舗がもう1店舗あるという。
「私の父である社長が若いときに上砂川の書店で丁稚奉公をしまして、その後苫小牧に移り住んでこの地で書店を開業しました。B-Topの屋号はBookの頭文字と地域一番店になる願いをこめて、そう命名したと聞いています」。
今はやはり、この一冊でしょう。本命の呼び声どおり、2013年4月9日に発表された本屋大賞の受賞作です。出光興産の創始者出光佐三氏をモデルにした主人公の生き様自体にも引き込まれますが、それ以上に作品としての完成度がすばらしい。読めば読むほど味が出る奥深さを、ぜひ皆さんに堪能していただきたいです。
文庫化されて以来ずっと売れ続けています、2004年の第5回ホラーサスペンス大賞受賞。買って行かれるのはほぼ100%女性のお客様で、あらためて女性が支える“まほかる”人気を実感させられました。ネタバレになるので細かいことは言えませんが、男女の愛憎や人間の心の闇を描きながらも作品全体に流れる不思議な美しさに魅了されます。
あちこちで取り上げられている話題書ですが、いいものはいいとして私からもおすすめします。一見ひるんでしまいそうなぶ厚さはどこから読んでもいい内容なので辞書感覚で拾い読みができますし、「ほめる、もてなす、断る、謝る、説明する、反論する」という編集も実に明解。「なるほど、こんな風に言うものなのか」と楽しみながら知識を増やすことができるコンパクトな実用本です。
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