北海道書店ナビ 第58回 西野書店
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心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?
札幌市北区の六番堂書店、小樽の工藤書店に続いて「宅配」を中心に頑張る個人書店シリーズ。今回は札幌の西区平和、手稲右股通に面する西野書店を訪ねた。豊平で開業した同店も早40年。店主の小路さんご夫婦にお話をうかがった。【2011.12.19】
[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=blyZ3xq-7qE]
手稲右股通に面した西区唯一の地元書店の路面店
「西野書店」創業の地は札幌の豊平区。今から40年近く前にさかのぼる。それから西野、西町と場所を変え、8年前から西区平和の現在地へ。自分たちの年齢も考え、当地を終の住処に決めたという。
料理や健康本、NHKのテキスト系が人気
主要雑誌の上には文庫本がまとめてずらり
目の前には手稲右股バス通があり、裏手には琴似発寒川が流れる静かな住宅街である。
ご店主の小路紀之さんいわく「以前は琴似にくすみ書房があったけど大谷地に移ってからは今、西区にある地元書店の路面店はうちだけになった」とのこと。
学習用文具の常連は平和小学校の児童たち
現在、店は妻の洋子さん、息子の泰弘さんを含めた家族経営。病院や美容室、喫茶店などに注文の雑誌を届ける宅配業務が売上の8割を占めている。宅配エリアは宮の沢や西野、琴似、中央区の一部など。美容室の休みが多い火曜を除いて月曜から土曜にかけて配達する。
店頭販売のほうは?と尋ねると「近くに西陵高校がありますが、基本的に皆バス通学」。街中や自宅近くの書店にはかなわない、と洋子さんは苦笑する。
だが、その洋子さんも来店を楽しみにしているお客様がいる。本、文房具を買いにくる平和小学校の子どもたちである。
「先生に次の授業まで用意しておきなさい、と言われるんでしょうね。のりとかコンパスとか、小さな手に小銭を握りしめて買いに来てくれる。かわいいお客さんですよ」。
そういわれて14坪の店内を見渡すと、確かに文房具コーナーには通常の書店に珍しい絵筆なども置いてある。子どもたちを迎える準備はいつでも万端であることに気づかされた。
もちろん文房具のほかにも最新号の雑誌が並ぶ店頭の様子は街中の書店等と変わらない。家族が営む「西区唯一の路面書店」の頑張りをお近くにお住まいの皆さんとともに見守りたい。
Store picture
店内の3分の1を占める文房具
「何種類も置けない」だけに扱う絵本は名作揃い
Basic information
【 名 称 】西野書店
【 住 所 】札幌市西区平和1条5丁目1−1
【 電 話 番 号】011-663-1565
【 営 業 時 間】朝 9:00〜夜 20:00
【 定 休 日 】日曜日