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北海道書店ナビ  第178回 ブックスメディアン明野店

書店所在地はこちらをご覧下さい。

心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?


道道781号苫小牧環状線沿いに見えてくる青い三角形の看板に白抜きの「本」の文字。ブックスメディアンの目印だ。小規模ながら月替わりのフェアを常時3、4コーナー展開するなど、スタッフ皆で考えた店づくりが常連客に大きな安心感を与えている。[2014.6.16]

[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=4U9PSbyGKpo]

苫小牧フェリーターミナル近くにある地元書店ブックスメディアン。フェリー船内の飲食店用食材卸や土産品店・コンビニ経営などの小売業を営む株式会社開発ストアの本屋さんだ。「港に近いと雑誌の入荷が早くなったりしますか?」という素朴な疑問をぶつけてみると、「残念ですがそれはありません」と笑いながら書店員の長内望さんが答えてくれた。
苫小牧に限らず地元の中小企業が経営する書店は新刊入荷が思いどおりにいかない歯痒さを抱えている分だけ、「自分たちの手で店を面白く」という書店員の意識が高い。ブックスメディアンでも入口すぐの場所に店独自のマンスリーフェアを幾つも展開し、常連客の関心を引いている。取材にうかがった6月頭からは「心の処方箋」や「今こそ身につけたい力」「習慣」「ツボ」フェアがスタート。イラストが得意な長内さんとアルバイトスタッフのお手製ポップがにぎわいを添えている。
店の奥では「メディアンスタッフからのおすすめ」本コーナーを常設。店長、長内さん、パートスタッフの3人が2カ月に一度「これぞ」と思う本を数冊ピックアップし、ポップとともに紹介する。ここでも手書きポップだけが出せる味わいが読後の実感をストレートに伝えていた。
手書きといえば、さらにすごいものを見つけてしまった。明らかに“自分たちで考えた感”満載のマスコットキャラクター、猫の「メルちゃん」イラストが店のあちこちに潜んでいるではないか。しかも解説によると、メルちゃんの顔は店名の「MEDIAN」を構成する6文字のアルファベットからできているという。二つの耳を含む輪郭は「M」、つぶらな瞳は「D」…「ちなみに名前は店で募集して小学生の男の子がつけてくれました」。ヒゲの先まで愛情ぎっしりのメルちゃんなのであった。
こうした店とお客との“キャッチボール”は、テイクフリーのコミック新刊案内にも見てとれた。通常は出版社別に新刊タイトルと発売日が並ぶだけの内容にわざわざ名前と電話番号の欄を設けたのも「常連さんたちが欲しいタイトルにマーカーを引いて、そのまま注文表として使ってくださるのを見て」ヒントを得た。「うちはコミック好きのスタッフが多いので私たちも活用しています」と話す長内さんの隣で、パートさんも「そうそう」と笑顔で頷く。“常連客を大事にする”。言うは易しの基本を丁寧に、そして自分たちも楽しみながら実践しているブックスメディアンの皆さんに地方書店の元気を見た。


Store picture



店独自で考えるフェアを月に3、4本展開中。



常設のスタッフおすすめ本。棚ごとに担当者の個性が出る。



店のマスコットキャラクター「メルちゃん」!



文具コーナーでは近隣の小学校別学習帳もしっかりカバー。


Basic information

【  住    所  】苫小牧市明野新町6丁目28-16
【 電 話 番 号】0144-55-6636
【 営 業 時 間】10:00~22:00
【 定  休 日  】年中無休(元旦のみ休業)


ブックスメディアンのフェア情報

常識がくつがえされる 新・健康法フェア 2014年6月1日~終了日未定
今まで常識だと思っていた健康法は実は間違いだらけかもしれない!?思い込みがあなたの体を滅ぼす前に正しい健康法を学ぼう!
本を買って得するキャンペーン 2014年6月1日~2014年7月31日
本を300円以上お買い上げでポイントが貯まり3ポイント貯まるごとに嬉しい特典プレゼント!特典は商品券や景品など種類いろいろ。お客様のくじ引きで決まります。

ブックスメディアンがセレクト! 3冊のおすすめ本

1)辻村深月著『盲目的な恋と友情』(新潮社)

画家のヒグチユウコさんが描いたカバーにまず惹かれ、次に「女の美醜は女が決める」から始まる帯の文章を読んで「これは絶対おもしろい!」と確信。案の定、一気に読み終えました。恋愛や友情も行き過ぎると怖いものになると実感。まさに鬼気迫る作品です。


2)足立洋子著『かんたん が おいしい! スーパー主婦・足立さんのお助けレシピ』(新潮社)

NHK「あさイチ」で大好評の秘伝がこの一冊に!最強レシピ77品。昨年9月の発売以来、今でも売れ続けている人気レシピ本です。ご存知の方も多いと思いますが、足立さんは苫小牧在住。地元でもお料理を教えていらっしゃいます。当店でもよく売れて、買って行かれた皆さんに好評です。


3)丹葉暁弥撮影・ひすいこたろう物語『HUG!friends』(小学館)

表紙を見てビックリ!シロクマが犬をぎゅっとしている写真に「もしかして食べちゃうのか!?」と一瞬焦りましたが、タイトルを見て納得。食欲じゃなくて「HUG」=友情の図だったんですね(笑)。弱肉強食の厳しい自然界を舞台にした心あたたまる物語。プレゼントにもおすすめのビジュアルブックです。

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