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第217回 吉田類責任編集『旅人類』創刊記念サイン会札幌編

BS-TBSの番組『酒場放浪記』で大人気!あの「酒場詩人」の吉田類さんが責任編集をした大人の北海道旅ガイド『旅人類』が、2015年3月25日、札幌のあるた出版から創刊された。北海道書店ナビでは創刊記念トーク&サイン会に密着!類さんファンの皆さんと一緒に楽しいお話をうかがった。[2015.4.13]

愛すべき酒場詩人の旅ガイドを札幌のあるた出版が発行

「ほらっ、酔っぱらいのおじちゃんだよ」(中略)浅草の仲見世を歩いている時のこと。(中略)僕は男性が半身に構えて差し出した幼児の手を軽くつまんで握手した。(中略)こんな風に〝酒飲み〟の語を冠せられるのは、飲み歩きの酒場レポートがテレビ番組となっているからだ。」吉田類著『酒場詩人の流儀』(中公新書)より抜粋

 こう、ご本人の著作にあるとおり、いまや日本中で「公認の飲んべえ」として知られる酒場詩人・吉田類さんが2015年3月25日、新しい本を北海道から出版した。酒場詩人・吉田類責任編集『旅人類』(たびじんるい)だ。

発行は40〜50代の「おやぢ」たちからの情報が満載の情報誌『O.tone』を出している札幌のあるた出版から。「おやぢ」たちからも絶大な人気を誇る類さんの目線で「2度目の函館・釧路」をテーマに、北海道の魅力を再発見できる大人の旅を提案する。

旅人類表紙

企画・株式会社ドーコン、発行・あるた出版の酒場詩人・吉田類責任編集『旅人類』。
144ページの読み応えで800円(税別)とはお買い得!

札幌のサイン会は くまざわ書店 アリオ札幌店からスタート

『旅人類』出版翌日の3月26日、早速、札幌市内の書店で創刊記念のトーク&サイン会が行われた。開始時間の午後2時ちょっと前、最初の会場である くまざわ書店 アリオ札幌店に続々と“類さんファン”が集まってきた。なかには明らかにプレゼント(しかもお酒)であろう縦長の包みを持っている男性もいる。

「それではご登場いただきましょう」という司会のひと声でお待ちかねの吉田類さんがやってきた。自分から来場者に手を差し出し、握手しながら入ってくるスタイルは、どんな酒場でもたちまち「ご常連」と仲良くなってしまう酒場詩人流。皆に笑顔が広がった。

くまざわ書店アリオ札幌店の様子

トーク開始前に撮影禁止等のお願いを説明。
平積みの『旅人類』を見て、「え?ご本人が来てるの?」と目を輝かせて足を止める人も。

トークは、「函館や釧路は何度も行っていますが、今までこんなにその土地に深く踏み込んだ本はなかったかもしれません」という類さんの力強い一言からスタート。
日本初のイコン画家・山下りんや松前藩の家老にして「夷酋列像」を残した絵師・蠣崎波響(かきざき・はきょう)の作品を訪ねる旅は、かつて画家として活動していた類さんをおおいに刺激し、他にもその土地の歴史や文化を伝える内容に「大満足の仕上がり」だと語った。

もともと北海道の山登りに魅せられて、足しげく道内各地に通っている類さんだが、道東の大自然を満喫する旅ではいつもの黒一色の出で立ち(「僕の正装なんです」)の上にライフジャケットを身につけ、カヌーにも初挑戦!
「摩周ブルー」の美しさで知られる摩周湖でも見事快晴を引き当て、「でも晴れた摩周湖を見ると結婚できないんでしょう? 僕は何度行ってもいつも晴れ。それでいまも独り身なのか、と思いあたりました」といい、会場の笑いを誘った。

「いい店は店の“顔”を見ればわかる。函館の『津軽屋食堂』さん、
釧路の『炉ばた しらかば』さん、どちらもいい店でしたねえ」

テレビ番組『酒場放浪記』でおなじみの類さんも、やはり旅先での一杯は「格別なおいしさがある」という。皆が愛する、あの心地良さそうなほろ酔いぶりが、誌面からじんわりと伝わってくる『旅人類』。
トーク終了後、雑誌をお買い上げいただいた方へのサイン会では、一人ずつとしっかり握手。自分の番を静かに待ってくださる来場者の方々にも助けられ、最後まで楽しい時間が過ぎていった。


「今日は仕事を休んできた」恵庭の男性や「酔ってなくてもステキですね」と微笑む札幌の女性など、
大人の満足度が高いサイン会だった。

グラスを傾けながらの紀伊國屋書店ほろ酔いトーク

くまざわ書店 アリオ札幌店の次は、紀伊國屋書店札幌本店に場所を移して午後6時から再びトーク&サイン会がスタート。トークの聞き手は出版元のあるた出版代表・平野たまみさんが務めた。

テーブルの上にはなんと、『旅人類』の誌面でも登場する釧路の酒蔵「福司酒造」の「福司」と差し入れのニセコ酒造「二世古」の一升瓶がどんと鎮座しており、「皆さん、スミマセン、失礼して…」とグラスを傾けながらのほろ酔いトークに来場者も思わず破顔した。

入場は恒例の握手でスタート!会場に一気に一体感が生まれた。

「これ、僕の元気水なんです」と話す類さん、うれしそう。右はあるた出版の平野たまみ社長。

あるた出版の平野社長が「この本のコンセプトは類さんが書いてくださった巻頭言にすべてが凝縮されていると思うんです。ちょっと読みますね。『人は大切な何かを失くしたら、旅人になるという。』…この最初の一文でシビれました」と紹介すると、「せっかくだから全部読んでくださいよ」と類さんにうながされて、続きを朗読した。

文中の「旅の進路を北へ取るのもいい」というくだりに触れた類さんは、「高知県という南国生まれの自分が詩人であり続けるには、日高、えりも、大雪の山々といった北国の自然に迎え入れてもらうことがとても大事。北海道とのつきあいはもう四半世紀にもなるので、意識はとっくに道民です」と、知られざる北海道愛を語ってくれた

100人以上の来場者は皆、大人世代。男女比が偏らないのも類さんの人柄を感じさせる。

「自分の魂を休めるときは厳しい自然がある北海道に向かいます。
皆さん、こういうマジメな話をする僕が本来の姿ですよ(笑)」

質問タイムでは看護師の女性が手を挙げ、「肝臓は大丈夫ですか?」と訊ねたところ、「僕の(健康診断の)数値はいつもパーフェクト、血液もサラサラです」と答え、皆を驚かせた。
「その理由は2つあって、登山や毎朝の散歩で適度に体を動かしていることと、訪れる旅先でその土地土地の新鮮な食材をいただいていること。健康な酒飲みなんです」。年齢を感じさせないスレンダーな体型を見ても納得の回答だった。

トークの終わりには、「旅をしていると、人は自分とは違う人生を歩いている人と出会う。もちろん別れも。そのすべてを自分の中に素直に取り込むことが成長につながります。皆さんも運命に身をまかせて、これから北海道の旅をおおいに楽しんでください」と呼びかける類さんに、会場中から大きな拍手が送られた。

会場で聞いた類さんファンの喜びの声

「オトンの誌面を見て」「Facebookで知って」と、さまざまなメディアを見て集まった会場の方々。『旅人類』やその他の著作にもサインをもらい、満面の笑みを浮かべている30代くらいの男性に声をかけたところ、「番組の大ファンなんですが、今日たままた紀伊國屋さんに来てサイン会のことを知りました。自分、すすきので『ほっこり酒場』という飲み屋をやっているので、お店にサイン本を飾ります!」と喜んだ。
あとで調べたところ、男性は同日のTwitterでも「今日は吉田類さんにも会えたし、益々、酒場人生を楽しんで行く勇気を貰いました」とつぶやき、ゴキゲンな夜を過ごしたようだ。

他にも男女の二人組に声をかけると、「とても自然体で気さくな方。テレビのイメージどおりでした」という女性に続けて、「僕も山登りをするので今日のお話を聞いてますます好きになりました」と男性もニッコリ。
会場の方々が十人十色の感激を持ち帰り、サイン入り『旅人類』を読み返しては今日のことを思い出してくれるに違いない。

行く先々の会場に美女が多かったのも酒場詩人の実力か?

「吉田類さんって何者?」の答えは『旅人類』の中に!

4月20日月曜更新の北海道書店ナビは、「吉田類責任編集『旅人類』創刊記念インタビュー&サイン会函館編」をお届けします!

酒場詩人・吉田類責任編集『旅人類』(あるた出版)

旅人類表紙テレビやO.tone連載でおなじみの酒場詩人・吉田類さんが責任編集を務める大人の北海道旅ガイドを創刊。創刊号は「2度目の函館・釧路」をテーマに、そこでしか出会えない格別なロケーションや長く愛される酒場や喫茶店をじっくり巡ります。池内紀、川本三郎ら人気作家による旅ごころをくすぐるエッセイも必読。大人世代に向けたディープな旅をナビゲートします。

あるた出版 http://www.alter.co.jp/

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