心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?
あるとき、お客様から「いい絵本があるのよ」と教えてもらったのが、この『いのちのまつり』シリーズ。ページを開くと元気よく仕掛けが飛び出したり、紙を引っ張ると隠れキャラが見えたりするお楽しみいっぱいの大型絵本です。なかでもこの「つながってる!」は子どもたちと一緒に感動しながら、いのちの大切さを伝えていける名作です。
「介護」という社会派のテーマを扱いながらもミステリとしてのエンターテインメント性もしっかり兼ねそなえた傑作!作者自身の介護体験も生かされているようで、きれいごとばかりじゃない描写が実にリアル。第16回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作です。
読む本に迷ったら名作に立ち返るべき。タイムトラベルものであり青春小説でもある本書はSFの金字塔。半世紀以上も前に出版されましたが、いま読んでもまったく古さを感じさせない瑞々しさが詰まったまさに名作。自分は装丁に惹かれた“ジャケ買い”でしたが、期待以上の読みごたえでした。SFは苦手、という方にこそ読んでいただきたいです。
わくわくするようなカバーイラストの中でひときわ目を引くのが、恐竜を飼いならしてる感満載の少年の姿。男なら誰しも一度は恐竜に憧れたはず?小さい頃の「ありえない夢」を歴史的事実と科学的根拠を元にリアルな想像へと変えてくれる空想科学図鑑です。飼いやすさの表示は10段階で、やはり肉食よりも草食系がおすすめ(笑)。子どものため、と言いつつお父さんのほうが楽しんでしまいそうな恐竜ワールド。親子の会話にご活用ください。
理論派で情熱的で時に皮肉屋。選手を守る為なら自ら矢面に立つ。今、世界一かっこいいおっさんはこいつじゃないか―。もっとも成功しているサッカー監督モウリーニョのイタリアでの挑戦を描いたノンフィクション。初めは異国での文化の違いに戸惑い、結果も伴わず苦悩の日々を送る。だが見事に逆境を跳ね返し、日を追うごとに周りに認められ成功を収めていく。そして歓喜の瞬間は訪れるのだ。サッカーファンじゃなくても楽しめる最高級エンタメドキュメンタリー。
私も異動の辞令が出て札幌に越してくるときに泣く泣く処分しましたが、「増えすぎた本は処分すればいい」——この、頭ではわかっていてもどうしても実行できない〈苦しみ〉をテーマに書評家の岡崎さんが「血肉化した500冊があればいい」といった自説を展開します。2万冊近くの蔵書に囲まれていた著者が下した決断に照らし合わせながら、自分だったらどうするか、〈苦しみ〉から解放されるヒントを探してみませんか。
主人公のカバ君がいろんな仕事に挑戦しますが、どうもうまくいきません…それでもめげないカバ君。そして表題のメッセージが。ちょっと疲れた時にページを開くと「ゆっくり自分のペースで」というカバ君の姿勢に癒されます。児童文学作家今江祥智さんによる絶妙な関西弁訳にも脱帽です。
2010年にブックデザインを大幅にリニューアルしたハヤカワポケットミステリからビビッドな赤い表紙の本作を選びました。8歳の時に言葉を失ったマイクはどんな錠も開けることができる才能の持ち主。高校生でプロの金庫破りの弟子となり、芸術的な腕前を誇る解錠師に成長するが…。本作以外にもスタイリッシュな表紙が読書心を誘うポケミスシリーズ、ぜひご注目ください!
この本を読むまでは、ペリー来航に始まる激動の幕末について頭の中でいろんなことが整理できずにいましたが、読後は1本の流れがすーっとつながったような感覚を覚えました。カルチャーセンターの講演を収録したものなので話し言葉で書かれていて読みやすく、物語としてもとても面白い一冊です。
タイトルどおり日本国憲法の前文を平たい日本語、北は北海道から南は沖縄まで“お国ことば”で訳しているユニークな教養書。動物写真家の岩合光昭さんが撮った全国47都道府県の猫が案内役を務めます。猫の写真を見ているだけでもほっこり癒される、いろんな意味で手元に置きたくなる一冊です。
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