心を揺さぶる一冊との出会いは人生の宝物。書店独自のこだわりやオススメ本を参考に、さあ、書店巡りの旅に出かけてみませんか?
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札幌からナビに従い目的地が見えてきたとき、思わず絶句してしまった。この日の目的地、矢野書店の目の前にはなんと恵庭市の市立図書館島松分館が!なんとも本屋泣かせの立地ではあるまいか。
「前は図書館じゃなかったんですけどね。数年前にこうなっちゃいまして。うちはこの場所で50年近くやっているのでなんとも…お客様は買うか借りるか、選べちゃいますね」。そう苦笑するのは矢野浩章さん。祖父が始めた家業を受け継ぎ、姉とともに切り盛りしている。
少し空白が目立つ書棚は健康雑誌や実用書が中心。新刊コミックは入口すぐの棚にひとまとめにし、「うちらしくないので」シュリンクをかけずに置いてある。
庭は人口約7万弱。入植が始まった明治時代から拓けてきた島松と、華やかなオープンガーデンで知られるニュータウン恵み野、商圏である恵庭駅付近の市街地、そして中西部の自衛隊演習場とエリアによって特色はさまざま。「ここ島松は歴史は古いんですが、最近はご覧のとおり元気がなくて」。残念ながら埋めつくすほどの目算が見込めない棚の空白が矢野店長の気持ちを代弁しているかのようだ。©2025北海道書店ナビ,ltd. All rights reserved.