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第220回 北文舘函館駅店

JR函館駅の改札横にある本屋さん、北文舘と書いて「ほくぶんかん」と読む。小さい店内はJRの車中で読みたい本を物色する男性客で混み合っていた。駅ならではの鉄道コーナーもあり、熱い鉄道ファンのニーズにしっかり応えている。[2015.5.4]

[youtube:http://www.youtube.com/watch?v=XbTYSTXnyjc]

函館市内に2店舗構える地元書店の北文舘。本店は五稜郭方面のMEGAドンキホーテの中にあり、今回の取材は函館駅店におじゃました。オープン当初から勤める亀井諭さんにお話をうかがった。

利用客の大半はJRで函館・札幌間を行き来するビジネスマン。「特急や急行の時間にあわせてお客様の波が生まれます」。
開店は朝6時。札幌行きの始発にあわせて最初の波が訪れる。その後朝の通勤通学ラッシュを終えてひと息つく間もなく、10時過ぎには再び札幌行きの特急が。車両の発着にあわせたリズムで一日が過ぎて行く。
最後のピークは札幌行きの最終が出る夜7時台。7時半になると店のシャッターが下ろされる。

北文舘函館駅店

北文舘函館駅店

年間500万人近くが訪れる観光都市、函館。
駅構内にある北文舘も連休時期は大忙し!

売れ筋はビジネス誌や週刊誌。移動時間を使って一冊制覇しようという意気込みでパズル誌を買って行くお客様もいれば、「小さいお子さん連れですと、持ち運びにいい小型絵本を買って行かれるお客様もいらっしゃいます」。十人十色の過ごし方が見えてくる。

キャラクターグッズ

子どもたちを退屈させないように、ぬり絵などの
人気キャラクターグッズを買っていく親ごさんも。

函館名物!

書店で見つけた函館名物!
旅先のテンションでつい買ってしまいそう。

駅といえば、やはり鉄道ファンの存在を見過ごすことはできない。もちろん北文舘でも鉄道コーナーを設置。鉄道ファンの愛読書時刻表は言うに及ばず、今年の3月12日に惜しまれつつ運転を終了した寝台特急トワイライトエクスプレス号や、2015年度末に開通予定の北海道新幹線の関連本を2カ所に分けて展開していた。

鉄道コーナー

鉄道コーナー2

やはり他店よりひときわ充実している鉄道コーナー

なにか鉄道ファンのお客様エピソードはありませんか?と訊ねたところ、「そういえば…」と亀井さん。「通常の時刻表ではない『JR貨物時刻表』を試しに去年から置いたところ、ニーズがありまして。年に80冊近くを売り上げています」。
貨物列車の時刻を調べて、カメラにおさめたいお目当ての車両を撮りたいベストスポットで待ち受ける…。一部の鉄道ファンにとっては“必携の書”なのだそうだ。

駅には物語がある、とはよく言われるが、書店を通すとさらにリアルな“駅物語”が見えてくる。そう教わった北文舘函館駅店の回だった。

『JR貨物時刻表』

年に一度改訂される『JR貨物時刻表』。
鉄道ファンの世界は奥深い。

『旅人類』

酒場詩人の吉田類さんが函館・釧路を歩いた
大人の旅ガイド『旅人類』も好評発売中!

Basic information
お店
住所 〒040-0063
北海道函館市若松町12−13
電話番号 0138-23-5023
営業時間 6:00~19:30


亀井さんがセレクト! 3冊のおすすめ本

1)東野圭吾著『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(KADOKAWA/角川書店)

東野圭吾著『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(KADOKAWA/角川書店)一気読みしたくなる東野作品は、当店の文庫売上の中でもトップクラス。この『ナミヤ雑貨店…』も去年の発売以来、平均すると一日2、3冊のペースで売れ続けています。悪事を働いた少年3人が逃げ込んだ古い家は、過去と未来が手紙でつながる不思議な雑貨店だった。移動の窮屈さも忘れさせてくれる奇跡が最後に待っています。

2)松井優征著『暗殺教室』(集英社)

松井優征著『暗殺教室』(集英社)TVアニメに続いて実写映画化もされた少年ジャンプの超人気コミックです。10代から上は40代くらいまで幅広いお客様が買って行かれます。落ちこぼれの生徒たちが担任である“殺せんせー”を標的にしながら成長していくというトンデモ設定ですが、実は教育マンガとしてもしっかり読み応えがあり、あなどれません。

3)月村了衛著『土漠の花』(幻冬舎)

月村了衛著『土漠の花』(幻冬舎)文芸担当の自分にとって自分が全く知らない題材を取り扱った本は世界を知る手がかりになります。ソマリア国境付近で墜落ヘリの捜索救助にあたっていた陸上自衛隊の野営地に、氏族間抗争で追われている女性が駆け込んできたとき、壮絶な撤退戦の幕があがった!現実世界とリンクすることも多い超弩級エンターテインメント作品です。

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